「宴の終わり」と、安倍政権の「挑戦」。
昨日の日経平均は小幅に反発。
先物主導での売り仕掛けもありましたが、
そのまま下に走る展開にはならず、
あまり方向感なく推移しました。
東証の売買高も2兆円少しと膨らまず、
公的資金が下落分を買い支える以外は、
積極的に買い上げる機運はみられず、
市場参加者は「様子見」といったところ。
実際、この「様子見」は正しかったようで、
昨夜のNYダウはまた600ドル超も急落し、
今日の日経平均にも下落圧力が直撃しそうです。
昨夜はアップルやゴールドマンサックスといった、
個別企業の個別事情がショック要因になりましたが、
それ以前に、マクロ的、政策的・政局的な要因が、
どうも不安な方向に流れつつあることは、
前号メルマガ(第238号:11月11日)で詳述しました。
来年にかけて景気が後退する恐れがある一方、
トランプ政権は国内で経済政策の「玉」を出せず、
対外的に強硬さを増す可能性が高いのであれば、
米国市場の「宴」が終わるのは当然といえます。
世界経済が「次の局面」に入っていくのであれば、
投資家としてこの流れにどう対処し、
乗り越え、チャンスに変えていくのかで、
この後の人生が大きく変わりますから、
時代を見る目は鋭敏にしておきたいところです。
無論、時代が「次の局面」に移行しつつあるのは、
安倍政権も正確に認識しているようで、
それゆえに政権と株価の浮揚させるために、
内政・外交の「玉」に余念がありません。
国会では今日から「移民法」が審議入りし、
総理自身は明日から重要な「外交戦」の連続で、
いずれも日本の未来を大きく変えていくために、
かなり歴史的な「挑戦」がされることになります。
しかし、歴代の政権ができなかったことだけに、
今やっている安倍政権の「挑戦」は、
成功が保証されているわけではなく、
むしろ「逆風」の危険が高いのも事実であり、
実際、政権の足元には不穏さが漂います。
今後、時代が「次の局面」に移るなか、
その後の日本と日本経済がどうなるのかに、
今、政権が行う「挑戦」の成否は直結しますので、
こちらも投資家がしっかり見極めるべき要素です。
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