週明けの米国市場は反発。

米国を震源地として市場が乱高下していますが、

「利上げ速度」をめぐるFRB幹部の発言などもあり、

とりあえずショックが一段落しつつあるようです。

また日本政府も「火消し」に知恵を絞っており、

とりあえず日銀の総裁人事をリークすることで、

市場の「安心」を優先させたことなどもあり、

日米当局が折からの市場の乱高下に対して、

一定の歯止めとなる効果も注目されるところです。

少し「ヤマ場」を越えてきた感があります。

前号メルマガ(第199号:2月11日)では先週末の、

米国市場の「良い引け方」に注目していましたが、

このまま「波風穏やか」の方向に移行すれば、

日経平均も「本来、あるべき水準」を目指して、

株価水準を戻してくるものと思われます。

「本来、あるべき水準」は相当に変化しており、

米国があれだけの大暴落劇を演じなかったら、

「2月相場」は「良いほうの極端」となり、

暦の上だけではなく株式市場も「春」となり、

明るい気持ちで五輪を観戦していたかもしれません。

というのも、米国市場が大暴落を続ける影で、

ほとんど注目されてこなかった要素として、

日本企業の「基礎力」の大変化がありますから、

相場環境がこのまま落ち着きを取り戻し、

「底が割れない」ことが判明すれば、

日経平均には再び「期待」が芽生えそうです。

ただし。

前号メルマガにも見立てを述べましたが、

最大の焦点のひとつはやはり「長期金利」であり、

「金利」の動向がもたらすところの、

日米の実体経済の行方かと思われます。

あの大暴落が単なる「かんしゃく(タントラム)」で、

「トランプ相場」を終わらせるものかどうか、

今はおっかなびっくり確認する段階です。

実際、あれほどの大暴落の後ですから、

ポジションを整理するにも時間がかかります。

通常、下げは急速ですが上がるのはゆっくりですし、

さらには、今月末に重要日程が控えていますから、

もうしばらく油断禁物な局面が続きそうです。

「貿易政策」に関するトランプ大統領の、

やや意味不明な「不規則発言」も気になりますので、

月末にはっきりする米国の政策的な方向性や、

日銀人事の残された部分を勘案した上で、

次号メルマガ(第200号:2月18日)において、

今後のシナリオを分析することとします。

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