人為的な株価操作によるいびつな相場展開
奇妙な相場です。
東証の売買高は全然伸びてないのに、先物や値がさ株に買いが入って、
強引に株価が吊り上げられています。
直近でこういう株価の連騰があったのは、大納会で最高値を記録した、
昨年末の短期上昇相場でしたが、あれはいくつかのヘッジファンドが、
「掉尾の一振」(年末に株価がぴょんと上がる現象)といって騒ぐ
日本人の高値掴みを狙って仕掛けた罠だったことが知られています。
しかし、あの時は売買代金も連日2兆円を超え、
窓を開けての連騰を説明するに足る下支えがありましたが、
目下の上昇の買いの主体はヘッジファンドと政府以外に見当たらず、
なんともいびつな相場展開になっています。
不自然な事柄は、やがて自然に戻るよう正されます。
この場合の「正される」とは、
①株価に調整が入り、下落する
②買いの主体が広がり、株価上昇する
のどちらかです。
このまま、日経平均が上昇を続けるには、
上記の②に挙げたように、個人投資家を含むたくさんの主体が、
連日2兆円を超える買いを入れ、相場を盛り上げる必要がありますが、
賢い投資家の皆さんは、高すぎる米国株価や、止まらない中国の横暴など、
外的要因の異変を警戒していますし、
何より6月の成長戦略が本物かどうかを見極めるために、
ひたすら「待つのも相場」を決め込んでおられます。
実際、NISA口座にあるといわれる8兆円の資金は、
その大半が寝たままです。
GW連休明けの膠着状態を脱して、急に動きが出てきた日本市場ではありますが、
その実体は、
1)14000円バリアーでの政府PKO出動
2)ヘッジファンドの思惑買いによる株価つり上げ
という、人為的な株価操作によるいびつな相場展開でしかないようにみえます。
それゆえ、私としてはこの上昇局面にのるよりも、
上の「異常値」で待ち伏せをして売りを仕掛けたほうが、
合理性があるように思います。
無論、これは本日現在の材料での判断であり、
成長戦略などの政府の「玉」が法制化等の実体をともなえば、
話はまったく別にはなることは言う間でもありません。
今後の相場見通しとエントリー戦略については、情報を整理した上で、
今週末(6月1日)発行予定のメルマガ(第6号)に書きます。
ともあれ、国内政治にも、国際情勢にも、
大きな動きが出てきました。
日本維新の会の分裂のニュースをみて、
私のメルマガの読者の皆様は、「実は、江田氏の●●の騒動があったのよ」と、
酒の席でかっこよく解説されたのではないかと思いますが、
ついに石原氏がキレて飛び出すことになりました。
維新の会議員の多くはパニックになっていますが、
この動きを誰よりも注意してみているのは安倍首相です。
「新リベラル」となる橋下・江田新党と2年後に決戦するか、今すぐやるか。
皆さんはどちらが安倍自民党にとって得だと思われますか?
安倍さんがどちらの選択をするかで、今後の相場展開は天と地ほどの差が出ますが、
このあたりの事情と分析はまた、次のメルマガで書きます。
情勢はめまぐるしく変化しています。
そして、大きな動きがあったときこそが、私たちにとってのチャンスです。
波乱に次ぐ波乱を受けて、「あり得ない」株価水準が出現した瞬間が、
安心、安全、堅実なエントリー・ポイントなのです。
その意味では、目先の株価が上昇してようが、下降してようが、
焦る必要も、あわてる必要もありません。
やがてそのチャンスが来るのを、
資金と心に余裕をもって冷静に見ていればいいのです。
いよいよ6月。
待ちに待ったチャンスが、ようやく来そうです。
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