連日のように窓をあけて上昇してきた日経平均は、

これで5日連続の陽線となりました。

GW連休明けしばらくは、14000-14400円くらいの極めて狭いレンジで、

「落ち着いた動き」を長く続けてきましたが、

5月後半になっていよいよ「大きな動き」となりました。

「落ち着いた動き」になることも、「そろそろ動きが出てくる」ことも、

そのタイミングはメルマガやブログで書いたとおりです。

ただし、昨日も書いたように、

ここ数日の上昇は、確固とした根拠に基づいてのものというより、

様々な「思惑」による側面が強いと考えてきたため、

私自身は慎重なスタンスで一歩引いて眺めてきました。

米国と中国の景気が強いのは結構なのですが、外部要因には波乱要素が満載です。

また、政府の「玉」である政策は、立法手続きによって法制化されるなど、

確定項にならなければわからないところがあります。

麻生大臣が法人実効減税を明言したとはいえ、その時期、減税幅、期間などで、

いくらでも骨抜きが可能ですし、代替財源をめぐっての駆け引きや巻き返しは、

水面下でかなり激しいものになっています。

安心して乗ったはいいものの、高値ではしごを外されることは、いくらでもあり得ます。

例えば、「カジノ」の話。

昨年末、普天間基地の移設が決まった瞬間は、ちょっとした「カジノ・バブル」でした。

辺野古移設と引き換えに、政権は沖縄県に2000億円をばらまいたとされ、

そのうち500億円は立地自治体である名護市に集中投下されたといいます。

そして、カジノの招致レースでも、沖縄がほぼ決定と思われたため、

膨大な投資資金が沖縄に向かいました。

ところが、あれから半年たっても、カジノはまだ形がみえてきません。

根拠法令となるカジノ法(IR法案)が議員立法で提出されたものの、

内閣の出す閣法の後回しとなり、

おまけに、先日、参議院本会議で厚労省がコピペ間違い文書を

全議員に配るという前代未聞の大チョンボと、その後の審議空転のため、

会期末が近づいた今となっては法律の通過、成立が危ぶまれています。

そもそもが議員立法は成立しても行政府が「無視同然」にすることがありますが、

カジノ法案には法務省、警察庁が頑強に抵抗しており、

成立しても日本でどんなカジノができるのかはこれからの長い作業です。

また、これらとは全く別の文脈で問題が発生し、

カジノ承知レースの先頭に踊り出たはずの沖縄は、

すっかり後方に取り残され、変わりに別の都市が浮上してきました。

(カジノ承知レースの件は、非常におもしろい話なのですが、

いくつかの機微情報を含むため、週末のメルマガで書きます)

結局、沖縄カジノはいつ、どんな形になるのかわからなくなっており、

昨年末に巨額の投資をした人々は今、ちょっと青くなっているのではないでしょうか。

政策というのは、確定するまでわからないのです。

成長戦略もしかり。

形になり、法律になるまで、いくらでもひっくり返されます。

私がいくら情報をつぶさに知っていても、確度の高い予測を立てたとしても、

決してそれに乗らないのはそういうわけです。

相場の魔力で「欲」と「恐怖」を増幅され、

わが身を滅ぼさないためには、「儲け損ない」を気にしないのが一番です。

大事なのは、やはり「株価位置」です。

今、日経平均の25D乖離率は+2.13%まできました。

これまでのアベノミクス相場は、昨年5月暴落前の異常過熱を除いて、

25D乖離率が+5%になったら、そこを「天井」として調整になっています。

このまま上昇して+5%になれば、15000円をちょっと超えたあたりですが、

ちょうどそれは私がメルマガで「上の待ち伏せポイント」として指定したあたりです。

もちろん、日経平均がそこまで行けば、という前提ではありますが、

上に行けば行ったで、チャンスは来るのです。

ただ、上で売りを仕掛けた瞬間に、強烈な政策的「玉」が飛び出す可能性もあり、

踏み上げをくらったら少々やっかいです。

どういうふうに仕掛けを打つかは、

今週末のメルマガ(第6号:6月1日発行)で詳しく書きますのでお楽しみに。

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