「一連の混乱」は収束せず。さらに「衝撃的な展開」の懸念も。
(午前0時半の更新です)
昨日の日経平均は反発。
FOMCの内容がそれほどタカ派的ではなく、
警戒された「次の衝撃」がなかったことで、
不安心理が少し和らいだためもありますが、
米国の株安や円高の進行にもかかわらず、
先物主導の「押し目買い」が入ったことは、
今後に向けて少しだけ明るい材料といえます。
やはりこの水準の「株価位置」というのは、
本来であれば低すぎるはずであり、
日米の「政治リスク」をはじめとする、
内外の「一連の混乱」が収束していったなら、
大きく戻していくものと考えられます。
ただし。
その内外の「一連の混乱」は非常に厄介であり、
現時点では収束とは程遠い状況にあります。
米国は金融政策の変動がやや落ち着いたものの、
貿易政策は大激動といってよい状況が続いており、
本格的な「貿易戦争」への突入も懸念されます。
中国に対する強硬ぶりは際立ってきており、
世界経済全体を収縮させるリスクを警戒して、
海外メディアは日々、心配の声を挙げています。
日本もそれほど楽観視できなくなっています。
「トランプ・安倍」の蜜月関係にすがって、
安倍総理自身が直接に電話会談をしたり、
世耕大臣や河野大臣が世界を飛び回ったりして、
重ねて「除外」を要請しているようですが、
イマイチ色良い返事が返ってこないようです。
これはトランプ政権が人事的に崩壊状態であり、
意思決定プロセスが不明であることも背景にあり、
こうしたことを含めた米国の「政治リスク」が、
市場を安心から遠ざける原因といえます。
また、日本国内の「政治リスク」も深刻です。
政権はさらに深刻な「正念場」に立たされており、
今週、永田町や霞ヶ関で見聞した内容を勘案すると、
来週はさらに衝撃的な展開になるかもしれません。
政府・与党はこのタイミングで「佐川カード」を切り、
「日切れ(予算関連)法案」の成立を優先させましたが、
大阪地裁が佐川氏の証人喚問の前と後に、
籠池氏への野党6党の接見を認めたことで、
佐川喚問が「爆弾」となるリスクが浮上しました。
政権側としてはシナリオが狂った形です。
今後、野党が佐川氏の喚問の「次の展開」として、
次々に繰り出してくる新たな証人喚問の要求に、
自民党(特に参議院)がどう応じるかによって、
政権が完全に立ち往生となる恐れもあります。
安倍政権はひと月前と違い「一強」ではもはやなく、
政権外の勢力に「生殺与奪の権」を握られており、
これまでのように官邸が水際立った戦略に基づいて、
全能感のあるダメージ・コントロールをする状況とは、
まるっきり異なる様相を呈しているところです。
政権は「一か月しのげばなんとかなる」と考え、
「粘り腰」の「反転攻勢」を想定していたようですが、
政局はあらゆる予測を越えてめまぐるしく動いており、
クライマックスは意外に早いかもしれませんので、
次号メルマガ(第205号:3月25日)で詳述します。
「一連の混乱」を投資家の目線でみるならば、
「混乱の加速」「混乱の極地」「混乱から安定へ」と、
「政治リスク」の展開を冷静に見極めていくことは、
負けるリスクを減らし、大きなチャンスを掴む可能性を、
確実に高めるものであることは間違いないと思われます。
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