日米の「政治リスク」と「地政学リスク」。日経平均の今後のシナリオ。
昨日の日経平均も続伸。
米国の株安と国内政局の混乱から、
寄り付き後は安く推移していましたが、
急落するほどの動きもみられず、
むしろしっかりした印象も受けました。
後場では円安という「追い風」も受け、
日経平均もプラス圏に浮上し、引けました。
海外でいくつか「光」が差していたことに加え、
国内では安倍政権が「突然死」を回避し、
「粘り腰」で政権の延命を模索しつつあることが、
一定の安心感として作用しているといえます。
やはり、安倍政権は「粘り腰」です。
国会が空転する中、野党も攻め手を欠いていますので、
なるべく早期に「証人喚問なしの予算委」を開催し、
適当な答弁で2~3日はぐらかしてしまえば、
国会も正常化が可能になるという声も聞きます。
日曜までの支持率の下落が小幅にとどまったため、
早くも「国民は桜が咲いたら忘れる」とか、
「連休明けには支持率は戻る」とか、
強気の発言をいう人が出てきているようです。
また、「拉致被害者を取り返せばチャラ」とか、
「反転攻勢」を模索する動きも耳にします。
日経平均もこれを反映しているのでしょう。
ただ、ここ数日の続伸によって、
多少、日経平均が上がってきているとはいえ、
依然として「あり得ない」ほどの安い水準にあります。
2月の大暴落の震源地だった米国と比べても、
やはり戻りの遅さは目につくところです。
今朝もまた重大ニュースが飛び込んできました。
米国のティラーソン国務長官の更迭です。
昨年から囁かれていたことだとはいえ、
このタイミングでこれをやられることで、
米政権がさらに不安定化する「政治リスク」と、
中東情勢などの「地政学リスク」が激化し、
再び世界情勢に「闇」が広がることが気がかりです。
またそれ以上に切羽包まった状況にあるのは、
やはりなんといっても日本の「政治リスク」です。
国内政治は依然として「重大局面」にあります。
安倍政権は少し前の安泰からほど遠い状況です。
政権が即座に倒れるリスクはほぼなくなっていますが、
しかし存続が保証されるという材料も見当たらず、
今後の政局は「支持率」がどう転ぶかに左右されます。
連日、メディアが文書改ざんを大見出しで取り上げ、
ワイドショーのネタとなっていますが、
メディアスクラムの効果が出るのはここからです。
前号メルマガ(第203号:3月11日)で詳述した通り、
政権に「まさか」が発生した場合に備え、
与党内では水面下で様々な動きが活発化していますが、
無党派層のなかで石破氏の人気が急上昇していたり、
与党内でも「岸田待望論」が少し浮上してきたりと、
官邸を苛立たせる材料も出てきています。
いずれにせよ「大政局」が警戒されるなか、
春以降の株価シナリオが変化していますので、
次号メルマガ(第204号:3月18日)では、
政権が「存続」できるかどうか、
「存続」できないとすれば、いつ命運が尽きるか、
「政局」となれば後継政権は誰が担うのか、
新しい総理が誕生するとすれば、
経済政策と株価はどうなるかといったことを、
それぞれのシナリオに分けて分析する予定です。
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