「ノルマ」は身を滅ぼす。
昨日の日経平均は大幅な上昇。
何度も期待(警戒)してきたように、NY市場で「利上げ先送り」観測が浮上して、
「弱い指標なのに、株価が上昇する」というパラドックスが発生したわけです。
先週来、閉じ込められてきた19000-19500円のレンジを上抜け、
今日にも3月23日の高値19778.60円を超えてくる可能性が高く、
再び20000円にトライする動となりそうです。
もっとも、ご存じのように私の「時鳥トレード」は、
高値から高値への上昇を追いかけることはしません。
「ここからどれだけ上げるか」の「可能性」を追っかけるものではなく、
「ここまでいけば反発(反落)する」という「確実性」に依拠していますので、
上がろうと、下がろうとどっちでもいいのですが、
逆にいえば大きく動いてくれた時こそ、やってくるチャンスが大きいので、
レンジを抜けてくれたのを嬉しく思ってはおります。
そんなわけで、次のチャンスが来るまで待ちます。
すでに、私の定義でいう「上の異常値」よりも上での値動きが続いていますので、
クリアな形で「安心、安全、堅実」なゾーンを宣言できない苦しさはありますが、
「外部環境の変化」「政策の切れ目」「ターゲット達成」などを契機として、
高値から高値へと駆け上がった相場には、いつか必ず「正す」働きが来ます。
すでに十分に儲かっていますので、慌てず、焦らず、「休むも相場」です。
私は、チャンスだと思えば、果敢に攻めていきますが、
自分の基準に即して「時期ではない」と思えば、何ヶ月でも何年でも待ちます。
個人投資家の最大の武器は「ノルマがない」ことですが、
逆に、一番いけないのは「ノルマを達成するため」に冷静さと合理性を失うことです。
よく、PC上のデモトレードで資金を数十倍にできた人が、
退職して自分の手金でトレードしたとたんに失敗に失敗を重ね、
一気に損失を膨らませて破綻に近い悲劇的な結果になる話を聞きます。
また、ある有名な相場師の話として、相場用に家賃3万円のアパートを借りたとたん、
ことごとく判断が狂ったために、自宅の一室に戻ったと聞いたことがあります。
「家族を養わねば」
「家賃くらいは稼がねば」
という焦りが、判断を狂わせ、身を滅ぼすことに通じるのです。
だから私は、「投資は捨て金で」とくどいくらいに申し上げており、
とりわけ、メルマガを購読して、これから日経225に挑戦する方には、
「メルマガ特典1」で得た十数万円以外では勝負しないよう申し上げているのです。
借金だとか、退職金だとか、虎の子の貯金だとかではじめたトレードは、
「失ってはならない」という恐怖と、「せめて●円は稼がねば」という焦りにつながり、
自分で自分を見失った挙げ句、考えられないようなミスや失敗を引き起こすものです。
読者の皆様のなかにも、先物やFXでエントリーをした途端「心ここにあらず」になり、
話しかけられても気づかなかったり、逆方向の電車にのったりした経験があるでしょう。
「相場を張る」ということは、それくらい平常心を失わせることなのです。
そこに、「家族の生活費分は稼がねば」や、「キャッシングの返済を」など、
余計なプレッシャーがかかってしまっては、冷静な相場分析など不可能です。
「難しい」のではなく、常人には「不可能」「無理」。
読者のなかにも、「投資収入だけで優雅な生活をしたい」とおっしゃる方がいますが、
これまでの人生でいろいろな仕事をして、「究極の状況」を経験した私からしても、
株や先物、FX等への「投資(投機)」は、死にそうになるくらいの辛さがあります。
毎月、決まった月給がいただけるサラリーマンのほうがよほど「優雅」です。
不動産収入や配当金、利子など、「確定収入」を生活の基盤にするなら「優雅」ですが、
日々、変動する株価の値動きからサヤを抜くために四苦八苦するのは「地獄」です。
完全に「捨て金」で行い、ゲーム感覚でやるのであれば「楽しみ」にもなりますが、
「今月の利益目標●円だからあと●円足りない」
「せめて家族の生活費は稼がないと、子供を退学させることになる」
「キャッシングの支払日までに●円を稼がないと」
といった「ノルマ」に追われてトレードすると、まず眠れなくなり、
異常な精神状態で、冷静なら絶対にしない異常なトレードをやってしまい、
あっというまに身を滅ぼしてしまうのです。
一晩あれば、一億円を溶かしてしまうなど簡単にできます。
その挙句が、蒸発、心中、一家離散です。
そういう事例は、古今東西、ヤマのようにあります。
私は常に、
「相場とは欲と恐怖の増幅装置。欲につられ、恐怖にかられて身を滅ぼす」
と申し上げ、欲と恐怖を消去するために「時鳥トレード」に徹しています。
「安心、安全、堅実」なエントリーにこだわるのはこれです。
そして、そのために、くどいくらい「投資は捨て金で」と申し上げ、
先物やFXへの投資を全体ポートフォリオの一部に制限し、
むしろ、まとまった資金は不動産収入などでの確定収入を確保し、
また、キャッシュを生み出す自分のビジネスを複数確保し、
相場に勝っても負けても、一切、生活に影響しないようにしているのです。
(投資全体への考え方は、メルマガでご紹介しております。
安心、安全、堅実に、ストレスなく短期間に数億円の資産を築くには、
長期目線での全体ポートフォリオ戦略が不可欠です)
それゆえ、株や先物投資に関しては、「売る、買う、休む」を貫き、
むしろ、ほとんどの期間を「休む」にあてることに成功しています。
相場がどんなに上昇しようと、下落しようと、焦りもせず、慌てもしません。
上がろうが、下がろうが、レンジだろうが関係なく、
「ほぼ確実に勝てる」という状況がくるのを待ち続けます。
昨年はいろいろなことがあった「当たり年」で、
海外要因ではテーパリングにともなう新興国危機(BIITS危機)や、
国内要因で解散総選挙や追加緩和などの情報を正確にキャッチしたため、
「ほぼ確実に勝てる」と判断できた機会がたくさんあって大きく勝ちましたが、
あんなふうにたくさん取引する年は異例のことだと割り切っています。
考えてもみてください。
プロでも年間8%増を継続できたら、それはすごいレベルのプロですが、
3~5%の利益を、年に3~5回とる機会があれば、
年間10~20%くらいの資金増ですから、十分にプロを凌駕するレベルです。
それで十分なのではないでしょうか。
週刊誌やネットで「今年は何百%も増えた!」と豪語する人々で、
5年後に相場の世界で生き残っている事例は非常に稀です。
私にはノルマなんかなく、人様に投資収入を自慢するつもりもありませんから、
「勝てる」と確信を持てるチャンスだけを待ち続け、固く、堅実に利益を得ます。
必要があれば数か月、相場状況が悪いと思ったら何年でも待ちます。
ノルマなんかありませんから、それができるのです。
そして、ノルマなんかなくやっているほうが、結果として勝てると考えています。
相場が動き出した今、私は余裕をもって眺めています。
「待てば海路の日和あり」
「その時」は、遅かれ早かれ必ず来ます。
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