「スピード調整」の行方。
昨日の日経平均は、NY市場の下落にもかかわらず反発。
雇用統計を前にして多くの投資家が手控えるなか、さすがのしっかり感です。
日中は終日、18700円台前半の非常に狭い範囲で横ばいとなりましたが、
PKOはもちろん、それ以外にも買いが入った模様で、
先物はナイトセッションでも断続的に上昇し、18900円台まで戻しました。
ちょうど、「調整」が始まる「振り出し」に戻ってしまった格好です。
やはり、「決戦は金曜日」だと考えています。
メルマガ読者の方はご存じのように、先週までの上昇局面がいったんストップし、
「スピード調整」に転じた株価位置、時期とも、私はほとんどぴったり的中させています。
コメント欄等の感想で驚嘆しておられる方もおらっしゃいましたが、
これまでの天底判断は、ほぼ数十円の誤差で反転と反落のポイントを指摘しました。
ただ、今回に関して言えば、「政府PKO」という「異次元要因」によって、
調整の値幅が非常に制限されたまま、日経平均は横ばいに推移しています。
昨年までなら、ここまで高値に駆け上がった後の調整は、
1000円程度の値幅の大きな下落となり、そこから再び上値を目指すはずですが、
今回は300円程度の下落で踏みとどまり、反騰に転じています。
これは、イチにもニにも政府PKOという「特殊要因」によるものです。
下値だけでなく、上値でも年金などが買い、これに海外勢も追随していますから、
なかなか十分な値幅をもった調整には発展していません。
私は、こうした展開になることを見越して、メルマガでもブログでも、
「値幅をともなわない、日柄調整に終わる可能性」を指摘しておりますが、
そうなるかどうかは今夜の米国雇用統計がひとつのヤマです。
米国景気の好調さを物語る、ほどほどによい数値ならばこの「スピード調整」は終わり、
月曜日に記録した「今世紀高値」18939.17円を突破し、さらなる上値を目指します。
その場合、アベノミクス相場はまた次の次元に突入するかもしれません。
次の節目19000円を超えて、いよいよ2万円を伺う展開もあり得ますから、
これを見越して、順張りで買うことも十分に有力な選択肢になります。
(それは、私が徹底している「時鳥トレード」ではありませんが)
逆に、景気に異変が生じたり、利上げ観測を台頭させるものであれば、
現在、天井圏にあるNY株を売り崩す動きが本格化し、
それが日本市場にも波及する可能性があります。
グローバル・リスクが破裂しそうなときは、政府PKOにも限界があることは、
1月にずっと続いた「すっきりしない相場」で経験済みです。
NY市場が崩れれば、この「スピード調整」も継続し、下落の値幅も出るでしょうから、
高値からの売りを狙っている「時鳥トレード」としては格好の稼ぎ時です。
そして、上昇、下落、いずれのシナリオでも、その勢いで来週のメジャーSQに突入です。
MSQは何もなくても荒れるものですが、すでに「高値異常値」の上限近くにいる株価が、
どんなふうに反応していくかは見物ではあり、そこにチャンスがあるかもしれません。
詳しくは、次号メルマガ(第46号:3月8日発行)でしっかり分析いたします。
私としては、(半分覚悟していたとおり)「値幅をともなわない調整」で終われば、
この「スピード調整」の局面では、それほど利益が出ない恐れはあります。
現在、私はノーポジションです。
ご存じのように、昨日まで私は、18850円の売り玉を持っていましたが、
昨日夕刻にダウと日経平均の先物が騰勢を強めて18800円ラインをクリアしたのをみて、
「撤退は不可避」と観念して、18810円で40円幅の利確をして逃げました。
この「スピード調整」局面での累積利益はまだわずか140円幅ですが、
いつも通りであればもう3~500円幅程度の利益が蓄積しているところです。
近年では記憶にないほど「異常」な株価防衛に邪魔されていますので仕方ありません。
ただ、4月を前に政治的理由で上昇局面が来ることは年初からわかっていたことですし、
年間トータルでの資金増加目標から考えると、1月との合計で十分にとってますので、
今回は十分な値幅での調整がなく、さほど利益がなくてもあまり気にしません。
いつまでも、この無茶苦茶な「官製相場」が続くものではないのですし、
メルマガ読者はご存じのように、私はもうちょっと先に「変事」があるとみています。
「これは」という確信があるときに大きく動くことが大事ですし、
そんな大チャンスを、年に一回か二回、モノにできれば十分すぎるくらいです。
それもこれも、とにかく「負けない」ことに徹してこその話です。
来週にかけて大きな変動が発生しそうですが、私はやはり、生き残ることを優先します。
なお、この先の「変事」とその対処については、次のメルマガでまた書きますので、
順張りの方も、逆張りの方もご参考になさってください。
ところで。
残虐の限りを尽くしているISIS(いわゆる「イスラム国」)は、
だいたい、私が昨年7月頃にメルマガに書いたような状況に落ち着いてきました。
おそらく、この問題は終わりませんし、終えたいと願う指導者が少ないことが、
シリアやイラクの住民にとっての悲劇を大きくし、長引かせています。
そして、従来からメルマガに書いてきているように、
安倍政権の安全保障政策ばかりか、経済政策にも、ほぼ直接的に影響し始めています。
次号メルマガでは、そのあたりのことも掘り下げて書きます。
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