熱くなったらカモにされる
先週金曜日の日経平均は、朝方から売り込まれましたが、
後場にはまたPKOが入り、株価の防衛に成功しました。
6月からこっち、ほとんど「お馴染」となった、日中の「V字型チャート」ですね。
政府としては、この9月をしのぎ切れば、「7-9月期の回復」を演出できますので、
実弾投入によるPKOと、内閣改造及び臨時国会での「玉」(政策)の投入で、
どこまで株価を維持、押し上げできるかが見ものです。
天候不順の影響と、中東などの「グローバル・リスク」が気になりますが、
今年の政府の最大の目標である「消費増税」をやり遂げるためであれば、
役人は、嘘でもインチキでもねつ造でも言い逃れでも何でもやります。
その意味では、9月は政府と市場との壮絶な駆け引きの季節です。
今週は日米欧とビッグイベントが続きます。
9月3日(?)には日本の内閣改造。
9月4日には欧州のECB理事会。
9月5日には米国の雇用統計。
どれも、かなり大きな政策転換のきっかけになる可能性があり、
長い間のレンジを抜けて上下どちらかに大きな動きが発生しそうです。
そのため、今週は(特に後半)は、上下どちらかを狙って仕掛けがありそうです。
彼らの動きが読める上級者の方は、ここで利益を得るのも一考でしょうが、
一般の個人投資家はまず、翻弄されず、生き残ることを優先したいものです。
先週同様、寄り付き、お昼、2時台、大引け、ナイトセッションと、
「行ける」と思ったら、彼らはいつでも仕掛けてきます。
先週、ヘッジファンドは日経平均を売り崩そうと何度も仕掛けてきましたが、
週末の時点で、日本政府は15450円ラインでの防衛に成功しています。
(これは奇しくも私がメルマガで発表している「●●」のど真ん中です)
そして、下が固いとなれば、こんどは上に向けて仕掛けてくるものです。
内閣改造で新大臣が出す談話や、ECBの緩和策が材料になれば、
日経平均はポーンと跳ね上がる可能性はあり、
米国の雇用統計が無難にいけば、その動きは加速するでしょう。
(逆に、雇用統計で波乱があれば、わりと深刻なことになります)
長いレンジの間、ずいぶん待たされた「時鳥トレード」としては、
このダイナミックな動きの中に「チャンス」があらわれるとみており、
翌週のメジャーSQにかけてかなり面白いことになりそうだというのは、
メルマガでも論じてきたとおりです。
そして、うまくシナリオにはまれば、メルマガに書いたとおりにエントリーします。
しかしながら、個人投資家はこうした値動きをつぶさに読んだり、
分析する必要はさらさらないと考えています。
現実問題として、本業を持った個人が、日中、板の前に張り付くのは不可能ですし、
張り付けたとしても、膨大な資金を保有し、コンピューター管理で攻めてくる連中と、
真っ向勝負を挑んでも、まったく分がいい勝負とはいえません。
私たちがやるべきは、相場が「それはおかしい」という位置に達するのを、
ただ、ただ、じっと待つだけの話です。
実際、年に数回は「それはおかしい」というポイントが必ず出現しますが、
そこをきっちりとっていけば、投資としては十分な利益が出ます。
それゆえ、せいぜい、寄付と大引けの値段くらいチェックしていればよく、
ロイターやブルームバーグの解説で「ああ、先物に仕掛けがあったのね」くらいを、
晩御飯の後にでもちょこちょこと確認しておけば済む話です。
専業で朝から晩まで、ずっとPCの前にいるのなら、
うんと大きな利回りを狙うのも合理性があるでしょうが、
個人投資家が数十%も利益を出したら驚異的なことです。
(プロでも「インデックスを上回る」だけですごいことなのですが・・・)
古今東西、相場では熱くなった人間がカモにされ、やられてしまいますが、
ノルマもなく、他人に評価される必要もない個人投資家が、
勝った負けたで熱くなる理由はどこにもないのです。
今週から始まるであろう大変動を冷静に、淡々と眺めつつ、
心と資金に余裕を持って、「絶好機」が来るのを待ちましょう。
いよいよ、面白くなってきました。
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