「テーパリング」開始と株式市場の未来。
火曜の日経平均は反落。
大きな上昇の後だっただけに、
利確の売りが出るというのは、
当然ともいえるところです。
国内の政治的な安定の回復と、
海外での危機の後退といった、
上昇をもたらした相場環境に、
特に変化が生じたわけではなく、
日本企業の「稼ぐ力」自体が、
急速に回復しつつあるところに、
岸田政権が出すという「玉」にも、
大いに期待が集まっています。
米国FRBがテーパリングを開始し、
金融政策の「正常化」に着手しましたが、
すでに「アナウンス済み」の内容ですし、
「テーパリング・ショック」の発生を、
回避する努力は奏功しているようです。
一定の期間を経た上での「正常化」は、
「引き締め」への転換を意味しておらず、
しばらくは量的な「緩和」も続きます。
また、最も注目された「利上げ」は、
当面、それができる状況ではないと、
繰り返し明言することによって、
市場の動揺を抑えようとしています。
無論、パウエル議長の説明を受けて、
金利の動きがこのまま落ち着くかは、
今後も要注目であるのは確かですが、
ひとまず市場が動揺することなく、
「テーパリング」が開始されたのは、
日本市場にとっても朗報といえます。
ただし、状況が変わったのは確かで、
いずれ転機はやってくるはずです。
岸田政権の「玉」の効果と賞味期限、
米国の政界にまだ漂う不穏な空気、
中国の政策転換がもたらすものなど、
今回の上昇局面を見極めていく上で、
必用な要素がいくつもありますので、
次号メルマガ(第394号:11月7日)で、
それらを整理して点検した上で、
今後のシナリオを分析する予定です。
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