米国の金融・財政政策と相場の「潮目」。
昨日の日経平均は反落。
高値では売りが出易くなり、
揉み合い気味に下げました。
新たな買い材料に乏しいなか、
政策全般がどう動いていくのか、
市場参加者は注目していますが、
米国FRBは踏み込んできました。
FOMCは大規模緩和を維持して、
基本的に「雇用」の回復を重視。
景気刺激と株高政策は続きますが、
しかし「物価」の上昇についても、
早期に対処する必要性が議論され、
利上げの前倒し実施の可能性も、
一歩踏み込んで語られています。
昨夜の米国市場はこれを受けて、
株が売られドルが買われました。
来年中には年率で2%程度という、
マイルドな「インフレ」へと、
落ち着いていくだろうというのが、
FRBの基本認識ではあるようですが、
逆に言えばそれよりも過熱するなら、
「雇用」の回復という目標と並んで、
「物価」の上昇を抑えていくことが、
いずれ政策課題として浮上します。
当然といえば当然の議論ですが、
米国当局がこれを正確に認識し、
かつ機動的に対処していくことが、
方向性として示唆された以上、
市場はこれを織り込むために、
指標等により敏感になりそうです。
米国に関しては財政政策の方も、
構想通りにいくかどうかの点が、
やや疑問視されているところであり、
やはり早ければこの夏のうちにも、
昨年から続く株高局面というのは、
潮目が変わっていく可能性があり、
いずれにせよ注意が必要ですので、
次号メルマガ(第374号:6月20日)で、
金融・財政政策のシナリオと見通し、
そしてそれにともなう株価の展望を、
あらためて詳しく分析する予定です。
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