大発会は大幅安で幕を開け、

先行きの大きな不安を示しました。

大発会の下落幅としては過去3番目ですが、

すでに昨年末に大きく下げた後であり、

史上最大級ともいえる下落の連続によって、

新元号元年の年が明けたともいえます。

実際、世界の「構造と秩序」が揺らぎ、

今年はいわば「なんでもあり」の状況です。

米国は政府が震源地となる激震が続き、

中国は存亡の危機ともいえる状況です。

欧州はEUの枠組みが試練に晒され、

東アジアと中東ではまだまだずっと、

「地政学リスク」が燻っています。

そんななか安倍政権が存続して、

アベノミクスを継続できるかどうか、

今年の年央あたりまでに試されそうです。

前号メルマガ(第246号:1月6日)では、

より詳しく述べているところですが、

これら世界と日本の相場環境の悪化を、

年初の下落が織り込んでのものなら、

今年の相場は相当な覚悟が必要です。

もっとも。

先週末にはようやくひとつ、

下落を一服させる材料が出てきました。

米国の雇用統計の数字が、

予想以上に強いサプライズとなり、

米国株に大反発を招いたことです。

また、FRBのパウエル議長が、

金融政策を転換する可能性を示唆し、

若干の緩和姿勢をとりそうなことも、

米国株にとっては朗報といえます。

先週末(夜)の米国株、日経先物も、

これを受けて大きく反発しており、

昨年12月からずっと続いてきた、

大暴落の流れが一服して、

日経平均は一時的にでも2万円ラインを、

回復することが「期待」されます。

ただし、米国株のこの良いサプライズが、

日本市場にも良い効果だけをもたらすかは、

慎重な確認が必要であることも確かです。

前号メルマガで注意点を詳述しましたが、

日本の国内雇用と「為替」にとっては、

むしろマイナスになる作用があるならば、

一時的に下落が一服したとしても、

日経平均の先行きはやはり暗いです。

日本企業の「稼ぐ力」にあらわれた兆候などを、

よく注意しておきたい今週であるといえます。

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