「米中対決」、「欧州大乱」、そして「深夜国会」と日経平均株価。
昨日の日経平均は続落。
ただ、前夜にNYダウが800ドルも下落し、
非常に安く始まった翌日としては、
比較的、よく切り返したことが目立ち、
底堅く推移した印象がありました。
「米中対決」や「欧州不安」など、
世界経済を暗転させる不安は尽きず、
トランプ大統領がツイートするたびに、
上昇機運に水を差されてはいますが、
前号メルマガ(第241号:12月2日)で述べた、
例の水準を大きく割って下落する局面は、
世界経済がよほど本格的なクラッシュをするか、
安倍政権の存続が危うくなるかでもないと、
あまり考えづらいところではあります。
とはいえ。
その「本格的なクラッシュ」の懸念が、
そう遠いものではないかもしれないと、
世界中で多くの市場参加者が考えはじめ、
このところの世界市場の全体に、
大きな重石となって作用しています。
米国をはじめ景気後退の予兆があり、
それがイールドカーブの異変となって、
市場の動揺を誘っているところですが、
米国そして欧州諸国の政治日程を見る限り、
単純に景気サイクルが回るだけでなく、
かなりショッキングな形で経済に異変が起き、
株式市場が下ブレする懸念が消えません。
どれもかなり根が深く、大きい話ですので、
次号メルマガ(第242号:12月9日)のなかで、
詳しく点検していく予定ですが、
英、仏、独、伊など主要国のいずれにも、
来週以降も要注意の事象が立ち込めています。
一方、日本の安倍政権は会期末の攻防で、
この週末は最後のヤマ場を迎えます。
野党側の抵抗手段は乏しくなったため、
どれだけ日程闘争をやられたところで、
会期内に「移民法」等は全て通りますが、
あまり乱暴に成立させて「悪目立ち」すると、
世論の「逆風」をかきたてかねないため、
表面上はなるべく穏便なイメージを作るために、
政府・与党は参議院では硬軟とりまぜた戦略で、
慎重に慎重に最後の詰めをやっているようです。
夜のニュースで採決を生中継をされないために、
なるべく「深夜国会」を避けるために、
総理入りの集中審議を呑むといった、
一定の「譲歩」も行われるようですし、
野党の一角を採決に合意させることで、
強行採決の印象を和らげるなど、
最終盤ではあの手この手が模索されています。
これらが野党側の抵抗戦略の全体に、
どう影響してくるかによって、
どんな形で、何日の何時くらいに、
重要法案を成立させるかが決まり、
これによって「世論」の反応は、
かなり違ったものになると思われます。
安倍政権と日経平均が無事に年を越して、
来年をどう迎えるかという観点から、
かなり重要なポイントでありますので、
今日、明日の国会もよくウォッチして、
次号メルマガで詳しく分析する予定です。
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