通常国会の焦点と日経平均株価。
昨日の日経平均は反落。
日ロ交渉などの重要イベントを前に、
東証1部の売買代金は2兆円を大きく割り、
「様子見」の状況が続きました。
注目される英欧関係、米中関係では、
特に良い材料は続いて出て来ず、
米国市場も再び下げに転じています。
先週来の連騰を考えれば、
日本株もここらで利確しておく動きが、
広がったというのも理解できます。
もうひとつ注目された日ロ交渉は、
交渉の進展こそは確認されたものの、
最大の焦点である「主権」問題などは、
曖昧なまま歯切れの悪い状況です。
というより明確な形での発表は、
まだまだできそうもないといえます。
しかし、ここまできた以上、
日ロ交渉は国内政局の点でも、
大きな焦点のひとつに浮上します。
来週から通常国会が始まり、
政権側は交渉の推移と見通しについて、
ある程度の説明責任に追われますが、
現時点では国民が納得して満足する、
良い説明ができる内容がないようです。
前号メルマガ(第248号:1月20日)でも、
詳しく指摘しているところですが、
世界中で主要国の指導者たち国内政局で、
足をとられ、苦境にあることが、
国際関係を複雑化、不安定化させており、
他と比べて国内の政治基盤が強いとされる、
安倍政権がコントロールする日本市場に、
相対的に安心感がもたれてきたわけです。
この状況に変化が訪れるようならば、
日経平均を支える環境も変わります。
日ロ交渉が「逆風」を引き起こした場合に、
政権の国内基盤がどうなるかという点は、
国内投資家もあまり検討していないようです。
無論、政権を維持し続けるために、
壮絶かつ老獪な努力も続いていますが、
先行きはそれほどラクではなさそうですので、
次号メルマガ(第249号:1月27日)で、
最新の与野党の動きも含めて分析します。
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