日米両政府の対応と日経平均株価。
先週末の日経平均は一時、下ブレし、
22300円台まで沈む局面がありましたが、
引けにかけては切り返しており、
「水準」の下限ラインを上回っています。
この時点では市場参加者のコンセンサスは、
前号メルマガ(第233号:10月7日)でも書いた通り、
きちんと存在し、機能していたといえます。
ただ土日の間にも、刻一刻と状況が変わり、
相場環境は大きく変化しつつあります。
世界同時暴落の震源地となった米国では、
トランプ大統領は株の大暴落に狼狽えたか、
「米国第一」というより「米国株第一」のような、
硬軟とりまぜた株高政策で即応しています。
「米中対決」の緩和を期待させたり、
「新興国危機」の不安を和らげたりと、
一部、対決ムードを後退させていることは、
株式市場にとって安心材料ですが、
一方で「米国株第一」を遂行するために、
日本が困ることをやり出しかねないのが悩みです。
ついに「為替条項」の話が出てきましたが、
これが本当に議題として上ってくるならば、
アベノミクスは根本から再考が迫られ、
日経平均の前提条件がまるで変わることは、
前号メルマガでもお伝えした通りです。
米国の世間内の内紛・反発劇や、
中東発の大型リスクへの脅威など、
この土日に飛び出した新しい材料もあり、
トランプ氏が「米国株第一」で動いても、
それが日経平均を上昇させる保証はありません。
安倍政権も内政・外交の大勝負を抱えて、
なんとなく袋小路になりそうななかで、
必死の対応を続けていますが、
それらの努力が日経平均を支えられるか。
永田町にも市場にも緊張感が漂っています。
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