日米首脳会談。その「成果」と「代償」と日経平均株価。
(午前0時の更新です)
昨日の日経平均は56.79円の上昇。
シリア情勢が波乱を引き起こさなかったことは、
ひとまずほっとできる材料だったといえます。
ロシアの反応が抑制的であること、
米英仏にも追加攻撃の意図がないこと、
また、他の中東諸国も様子見であることなどが、
市場に安心感を広げたようです。
また、米国の利上げが加速するという観測が、
為替に円安の圧力をかけていることも、
日経平均の下落を防ぐ効果があるといえます。
ただ、波乱の展開は防がれたものの、
上昇に勢いがあるわけでもありません。
安倍政権による「反転攻勢」を前にして、
ひとまず情勢を見極めたいという空気が、
先週来の膠着感を持続させてもいるようです。
いよいよ日米首脳会談に臨む安倍総理ですが、
なんらかの「成果」を挙げられるにしても、
その「代償」が何になるかは気がかりであり、
永田町にも市場にも高揚感などはありません。
前号メルマガ(第208号:4月15日)で指摘した通り、
安倍総理がうまく「1勝」をもぎとるようならば、
日経平均にも相当な「追い風」が吹きますが、
トランプ大統領の出方次第によっては、
安倍総理が致命的な譲歩を迫られることで、
アベノミクスが根元から折れる恐れすらあります。
いずれにせよ当初、想定していたよりは、
かなり悪い形で「反転攻勢」に臨んでいます。
官邸としては今週の対米交渉を良い形で進めて、
火がついてきた足下の政局での優位を確保し、
政権の存続と延命を確保したいところですが、
国内政局の苦境が対外的な交渉力を失わせ、
「反転攻勢」を困難にしかねないという、
困ったスパイラルが発生しつつあるところです。
さて、鬼が出るか、蛇が出るか。
今日からの日米首脳会談というのは、
政権にとっても市場にとってものるかそるかの、
非常に重要な分水嶺になりかねませんので、
手に汗握る思いで成り行きを見極める局面です。
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