(午前0時の更新です)

先週末は円高が一服して日経平均も戻しました。

「円安=日本株高」のアベトレードが復活しており、

為替さえ一定の水準をキープするならば、

日経平均は一段高が望めます。

ただ、その「為替の安定」が意外に難関。

年初からのメルマガで申し上げているように、

トランプ新政権の態度如何によっては、

強烈な円安も急激な円高もどちらもあり得るため、

自信を持って方向性を予測できる人はまだいません。

やはり1月20日のトランプ政権誕生後、

通貨政策、貿易政策で具体的に何をやるか、

具体的な材料が出てきてからが勝負でしょう。

トランプ政権の「玉」のラインナップはどんなものか、

金融、財政、通貨、貿易、個別産業、そして規制改革と、

全てにおいてまだ未確定ですが、

トランプ氏が「100日計画」で勝負をつけるつもりなら、

「ロケットスタート」を狙うと考えるのが自然です。

NYダウは「夢の2万ドル」のわずか手前で、

ピタリと止まって様子見に入っていますが、

新政権の「玉」のインパクト次第では、

2万ドルもやすやすと超えてしまい、

本当のバブルに突入する可能性はやはりあります。

しかしながら。

米国がバブルに突入するからといって、

米国以外の国の経済がどうなるかは、

新政権との関係次第もあり、マチマチになりそうです。

中国とメキシコは「負け組」が決まったような形ですが、

どの程度の災厄が両国を襲うのかはまだ見えません。

前号メルマガ(第143号:1月15日)でも書いたように、

現在、安倍政権は日本を「勝ち組」に入れるべく、

共和党人脈に対して総力を挙げた外交努力を展開中です。

しかし、だいぶ安心感が広がりつつあった矢先に、

トランプ氏本人の口から対日赤字が出て来てしまい、

先週の日本市場を振り回したのは記憶に新しいところ。

記者会見での言及だけなら口が滑ったで済まされますが、

「100日計画」や大統領教書に具体的に盛り込まれたならば、

この先、なかなか大きな困難に直面しかねません。

日本経済にとって今年の天王山のひとつは、

こんな形で年明け早々にやってきそうです。

さて、日本は「勝ち組」か、「負け組」か。

安倍政権にとっては外交の最後のツメを行う週となります。

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