当面の当局の対処策とそれが招く「次の危機」。
先週の日経平均は大幅に下落。
もともと上昇し過ぎた株価を、
「修正」する動きが広がって、
下げ易くなっていたところに、
米欧で広がる「信用不安」が、
下落の勢いに加速をつけました。
米国で銀行の連鎖破綻の脅威と、
欧州でクレディ・スイスの危機が、
同時に発火して市場を揺さぶり、
日経平均の株価位置も、
「強気」から「弱気」へと、
劇的に悪化してしまいました。
もっとも当局の動きも迅速であり、
破綻懸念の銀行に危機管理策を、
超速度で実施しつつある様子も、
前号メルマガ(第465号:3月19日)で、
詳しく分析しているところですが、
週末を通じての努力が実って、
クレディ・スイスの買収の話や、
6つの中央銀行の協調行動など、
かなり大きな対処策が発動され、
市場の安定が図られています。
当局のこうした動きを受けて、
いったん売りの勢いが止み、
株価が反発するという局面が、
来る可能性があるというのは、
ひとつの朗報ではありますが、
前号メルマガでも指摘した通り、
今回の危機への対処策自体が、
次の危機を誘発する要因となり、
また次のヤマが来る可能性も、
決して否定できないところです。
まずは米国FRBの金融政策が、
このままタカ派を維持するのか、
ある程度ハト派の色を出すのか、
見極めていきたいところですが、
いずれにせよ世界経済、世界市場は、
正念場を迎えようとしています。
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