新型コロナと米中の「新冷戦」と夏の相場展望。
昨日の日経平均は続落。
ただし朝方に安く始まったものを、
終日にわたり切り返していっており、
まだ上昇圧力のほうも健在といえます。
米中「新冷戦」の新たな局面については、
両国の政権によるパフォーマンスでもあり、
今日や明日のうちに破局を迎えることは、
おそらくはないだろうという見方が、
株価のさらなる崩落を食い止めました。
また米国では追加緩和を期待したり、
追加の経済対策の話もあったりと、
まだ当局側に「玉」の余力があるため、
下落が一段落してやや上昇に転じています。
こうしたことから情勢の推移を見極め、
売買の時期を判断した心理も働いて、
「様子見」に徹する投資家も多く、
売買代金が全く膨らまないことも、
崩落を防止した要因であるといえます。
ただ、「様子見」は「様子見」であり、
好材料が出てきたわけでもありません。
追加緩和や追加経済対策があれば、
一時的な株価上昇は見込まれますが、
それによって世界経済全体の環境が、
一気に改善されていく可能性は低く、
新型コロナや米中の「新冷戦」という、
大きな「重石」は今後も残り続けます。
前号メルマガ(第327号:7月26日)では、
「8月の波乱」の可能性について分析し、
注意すべきポイントを考察しましたが、
この夏以降のどの段階においても、
「不測の事態」は常に発生し得ますし、
むしろそれを望む勢力が米中両国に、
強固に存在しているということにも、
注意を払う必要はありましょう。
新型コロナの状況も予断を許さず、
世界的な状況の悪化は続いていますし、
日本政府はまだ「強気」でいますが、
若干の揺らぎもみられるところです。
短期的な要因による上げの動きと、
中長期的な大きなトレンドとを、
混同せずにしっかりと見極めて、
適宜適切に動きたい局面です。
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