この「円安」が意味するもの。
昨日の日経平均は小幅に続伸。
世界的には新型コロナの警戒感が、
ある程度、後退する兆しがあることや、
安倍政権が今国会の最大のヤマ場を、
来週にも超えることが予想されるなど、
前日からの好材料を反応する形で、
一時23800円台まで急騰するという、
大きな反発で始まったわけですが、
根強く残るリスクも意識されて、
早々に伸び悩むことになりました。
そこに新型コロナに感染した日本人が、
さらに2人も亡くなったという、
かなりショッキングな報道が出て、
前場の上昇分は大きく値を消しました。
野党側の出す新証拠も「封じ込め」て、
予算の通過に目処がつくとはいえ、
新型コロナの初動対応はまずく、
「封じ込め」に失敗しつつあるため、
強い反発が広がっている状況です。
中国での拡大速度が落ちてきて、
先々の「期待」は出ているものの、
「経済災害」や「政治リスク」は、
全て払拭したとは言い難い状況で、
習政権と安倍政権のどちらも、
薄氷を踏むような攻防の最中です。
まだ大崩れはしないとはいえ、
「ブラックスワン」の懸念も残り、
青天井の上昇をしていくことも、
まだまだ時期尚早であることを、
昨日の値動きが示したといえます。
他にも少し気になることがあります。
にわかに急速な円安が発生し、
昨日朝の株高を支援しましたが、
その後、株価が急落してもなお、
円安の傾向は反転していません。
この「円安」が何を意味するかは、
よくよく留意しておく必要があります。
もし、「円安=日本株高」という、
いわゆる「アベトレード」な構図が、
根本的に変化しつつあるならば、
少し由々しきことにもなります。
好悪それぞれの材料が交錯して、
めまぐるしい状況が続いていますが、
マクロ的な大きなトレンドの変化は、
要注意になる恐れがありますので、
次号メルマガ(第305号:2月23日)で、
基本的な点検をしてみたいと思います。
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