昨日の日経平均は反落。

中国共産党が強硬な姿勢を崩さず、

米国での「逆イールド」現象や、

中国、欧州の指標の悪化といった、

同時多発で悪材料が出た結果として、

前夜の米国株は大暴落の様相でしたので、

日経平均の「連れ安」は仕方ありません。

下げ幅は一時400円にも達しており、

「世界同時株安」の様相を呈しました。

ただ、日経平均には「救い」もあります。

為替が1ドル106円付近から離れることなく、

「円高」の進行がストップしていることで、

日経平均は幾分、下支えもされており、

前日分の上昇を打ち消すくらいの下げで、

「様子見」となって引けています。

市場参加者としては確認すべき重要項目が、

いくつもあり過ぎるような状況であり、

売買の態度を決めかねているようで、

売買代金も低調になってしまっています。

依然として中国に融和姿勢はみられず、

香港情勢の緊張が高まっている他、

米国が発表した「譲歩」をスルーして、

新たな「対抗策」の発動も示唆するなど、

市場の警戒感は解けない状況が続きます。

為替についてもまだ警戒が解けません。

「お盆のフラッシュ・クラッシュ」こそ、

米国発の「サプライズ」のおかげで、

幸運にも回避されたわけですが、

現下の世界の趨勢が「円高」を招き、

さらに圧力が強まる兆候もあります。

「米中対決」による株価下落を受け、

トランプ大統領はまたFRBへの圧力を、

さらに強化するとみられていますし、

英国の離脱やドイツ等の指標悪化に悩む、

欧州も追加緩和の気配が濃厚です。

こうした諸々の材料を考えあわせる限り、

日経平均が能天気な上昇局面に戻るとは、

どうも考えづらいものがあると思われます。

台風10号はいったん日本海に抜けたものの、

依然として警戒が解くことができないのと、

似たような状況が相場でも続いています。

お盆「後」、秋にかけての展望については、

上記の新しい材料を考え合わせた上で、

次号メルマガ(第278号:8月18日)の中で、

あらためてまた分析をする予定でおります。

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