米国の「利下げ」と風雲急を告げる中東情勢。
昨日の日経平均は反発。
パウエルFRBによる議会証言で、
「利下げ」が正当化されたことを受け、
世界的にリスク・オンに傾いたことで、
日経平均も「連れ高」しました。
昨夜の米国市場もこの流れが顕著となり、
NYダウは史上最高値を更新しています。
これ自体は日経平均の安心材料です。
もっとも、米国の「利下げ」は、
「円高」を促進する要因にもなります。
昨日も1ドル109円を目前にしたところから、
一時1ドル107円台に入る場面がありました。
昨夜は若干、「円安」に戻していますが、
為替の一方的な動きが顕著になってくれば、
米国や中国への「連れ高」効果が相殺され、
下落圧力が強くなることも警戒されます。
米国の金融政策以外にも、
為替を動かす要因はあります。
昨日は英国タンカーが何者かによって、
拿捕されかけたというニュースに、
ひやりとさせられました。
旗国の同意のない船舶の臨検や拿捕は、
それ自体がもう戦争行為になります。
今のところ市場の反応は薄いですが、
この話が事実であれば中東情勢は、
いよいよの段階に突入する恐れがあり、
世界市場に与える影響は甚大です。
参院選を戦っている最中の安倍総理は、
早速、「仲介」に奔走するようですが、
米国の「利下げ」が断行されるなか、
中東情勢が風雲、急を告げるなら、
為替と株の市場への影響は大ですので、
米国株が史上最高値圏にあるとはいえ、
やはり能天気になれないところです。
参院選「後」の政局模様も気になりますが、
中東情勢の急変と日本への影響など、
この夏の日経平均を決定づけかねない、
新しい材料が出つつありますので、
次号メルマガ(第273号:7月14日)のなかで、
また詳しく今後の展望を分析する予定です。
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