5大列強の「サプライズ注意」と安倍政権の「逆風」対策。
昨日の日経平均は大幅反落。
前夜の米国株下落の流れが直撃し、
前日に反発したぶんをすっかり消して、
また21500円台まで沈んでしまいました。
ゴーン氏が逮捕された「日産ショック」も、
日本市場には少なからぬ冷や水となりました。
世界市場の全体的な空気は悪化しています。
前号メルマガ(第239号:11月18日)で書いた通り、
欧州は英国のEU離脱をめぐって、
事態がちょっと複雑化しており、
燻り続けるイタリアの財政問題もあり、
世界経済の「重石」となっています。
昨夜の米国市場も大幅安となっており、
日経平均は前号メルマガで書いた例の水準で、
踏みとどまれるかどうか試されそうです。
すでに相場のコンセンサスは溶解しており、
「居心地のいい水準」も形成されませんので、
株価位置での売買判断は困難な状況ですが、
日経平均がこのあたりで「底」を形成するのか、
あるいはさらに下に走るのかは、
内外の情勢を見極めるしかないことも、
前号メルマガなどで詳しく書いた通りです。
「居心地のいい水準」を構成する材料が、
今、まさに激動の展開で形成中ですが、
売るにせよ、買うにせよ、売買の判断は、
それらの情勢推移に依るしかありません。
来週末には米中そして日ロの間で、
相当に重要な「外交戦」の見込みです。
米中、日ロの間で良い進展があれば、
それなりの上昇圧力が出るかもしれませんが、
「外交戦」の成功を担保するものは何もなく、
どの国も厳しい「神経戦」でピリピリしています。
次号メルマガ(第240号:11月25日)で再確認しますが、
米国、中国、日本、欧州、ロシアという、
5つの「列強」のいずれからも、
サプライズが出る可能性があり、
その内容次第では日本を含む全市場が、
急騰も崩落もあり得るというのですから、
まさに痺れるような局面であるといえます。
そんななか、安倍政権はかなり際どい戦術で、
国内政局を乗り切ろうともしています。
懸案である「移民法(入管法改正)」は、
前号メルマガで書いた委員長「職権」の冒頭行使が、
見事に「挑発」として機能したこともあって、
野党側は昨日、早くもカードを一枚切りました。
(衆議院法務委員長の解任決議案)
北方領土や日産ショックの影響により、
メディアはあまり報じてはいませんし、
世論もほとんどスルーしているようですが、
何もかも異例中の異例という状況であり、
憲政史上に例のない国会になっています。
ともあれ、決議案が本会議で処理されたため、
今後の衆議院の運営はガラリと変わりそうです。
とはいえ、まだ先行きは前途多難です。
この調子で参議院に法案を送ったら、
来月のある時期ころを目処にして、
大炎上する恐れがまだまだあります。
今月の一連の「外交戦」が一段落して、
特に日ロ協議の方向性が固まるにつれ、
そちらの世論対策も重要になりますが、
「移民法」と「外交戦」について、
世論がどう反応するかという点と、
安倍政権が「逆風」の場合をしのげるかは、
年内の日経平均の値動きに密接に影響しますので、
最新情報を踏まえて次号メルマガで分析します。
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