今国会の「閉じ方」と夏以降の市場と政局。
昨日の日経平均は反落。
一昨日の23000円直前での失速劇の後、
FOMCによる利上げの加速観測と、
これに伴う長期金利上昇への影響、
さらには「貿易戦争」再燃への懸念などで、
そのまま下落が続いた形です。
やはり海外では不安要因が燻っており、
「熱い夏」まではまだ課題がいくつもあります。
ECBが金融政策の引き締めを加速させますが、
南欧諸国に不安がある状況でのタカ派姿勢は、
今後、思わぬ波乱を起こさないか注意が必要です。
ただし、不安が存在しているからといって、
日経平均が崩れる雰囲気は現時点でありません。
とりわけ、国内政局は安倍政権の側に、
かなり「追い風」が吹き続けており、
これが日経平均の底堅さを支えています。
最終盤を迎えた国会は会期延長を前にして、
再び衆院で野党が遅延戦術を駆使しており、
最後の重要法案であるIR(カジノ)法案の通過が、
おそらく来週明けにズレ込みそうですが、
もはや5月末の「ヤマ場」とは全く違う政治状況であり、
少なくとも政権の「突然死」の恐れは非常に低いです。
政権側はそれほどの延長幅をとらないまま、
今国会を円満(?)に閉じることを考えており、
7月中盤以降、また「外交戦」を強化して、
秋の総裁選に万全を期す構えのようです。
「外交戦」は北朝鮮との直接交渉の他にも、
いくつも重要なものが予定されており、
日経平均にかなり影響を与えるとみられています。
総裁選で安倍総理が有利になればなるほど、
自民党内の権力地図も変化してきており、
これまた日経平均の未来シナリオに影響します。
次号メルマガ(第217号:6月17日)では、
終わりのみえてきた今国会の「閉じ方」と、
「その後」の市場と政局のシナリオを整理し、
日経平均の未来について分析する予定です。
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