「反転攻勢」のスタート。「神風」か、「逆風」か。
今週、ようやく安倍総理が訪米して、
外交戦による「反転攻勢」をスタートさせます。
「米国のTPP復帰」という大きな「期待」もあり、
総理がどこまでの成果を持ち帰ることができるかで、
失点続きの政権を立て直したいところです。
米国が完全に折れてくれるようであれば、
「神風」に近い効果も「期待」できなくもありません。
ただ、飴をもらったら見返りを求められかねないのが、
トランプ政権の厄介なところといえます。
前号メルマガ（第208号：4月15日）に書いた通り、
日本として絶対に避けるべき枠組みがあり、
米国側の要求に屈することになったり、
あるいは折り合いがつかないことになったりすれば、
「神風」どころか「逆風」にもなりかねません。
政局的に追い詰められつつある安倍政権には、
外交での「逆風」は痛すぎる話ですし、
この場合の「逆風」というのはほぼダイレクトに、
日経平均を直撃する材料にもなりかねないところです。
通常の外交交渉とまったく違うのは、
この会談が「出たとこ勝負」「一発勝負」であり、
蓋を開けるまで誰にも読めないところですので、
いずれにせよ目が離せない週となりそうです。
もっとも、今日は安倍総理の「反転攻勢」を前に、
シリア攻撃の影響を見極めたいところでもあります。
鍵は欧米市場がどう動くかですが、
その前に日本市場がありますので、
想定外の揺さぶりには注意が必要です。
現時点でのロシアの抑制的な対応と、
為替相場の落ち着いた値動きをみる限り、
それほど大きな波乱は想定し難いようですが、
攻撃自体はプラスの材料でないのは確かですし、
今日の日経平均がどうこれをしのげるかは、
「反転攻勢」への「期待」度合いも示しますので、
いずれにしてもよく見極めたいところです。
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