昨日の日経平均も続落。

総じて前日比プラスで推移したものの、

引けにかけて先物主導で売られました。

依然として「調整」が続いています。

寄り付き後に22,323.24円まで沈み、

どうなることかと思った瞬間に買いが入って、

一時、22,532.30円まで回復するなど、

反発を試みる動きもみられましたが、

そのまま買いが続くことはなく、

非常に小幅ながらマイナス圏で引けました。

これはちょっと嫌な形です。

昨日時点の日経平均はまだ高くも低くもなく、

安倍政権にはまだ「玉」がありますので、

再上昇の可能性も残されているといえますが、

米国市場の上昇が止まったのは気になります。

また、朝鮮半島をめぐる「地政学リスク」や、

米国の「政治リスク」も気がかりですので、

いずれにせよ、情勢を見極めたいところです。

さて。

久しぶりに国内政治で大きなニュース。

希望の党の「創業者」小池代表が辞任しました。

これで野党は、

かつての民進党左派である「立憲民主党」と、

かつての民進党右派である「希望の党」とが併存し、

参院に「民進党」がそのまま残っている形で、

すっきりと収斂されてきた格好です。

この3党と「基本的に」等距離を保つ形で、

旧・民進党出身の重鎮・無所属議員がいます。

ご承知のように「立憲」と「希望」を合わせると、

自民党を相当に上回る得票数になりますから、

この3党がどういう関係性を作っていくかは、

維新の会や共産党などの少数野党は勿論のこと、

政権にある自民党にとって最重要の要素といえます。

すでに政界では「2019年」をターゲットにして、

「改憲」や「政権交代」をめぐる水面下の駆け引きが、

相当に熾烈に繰り広げられているところです。

このタイミングでの小池都知事の「希望」代表辞任は、

国民にとっては「ああ、やっぱりか」であっても、

永田町全体には決して軽くない衝撃を与えています。

「野党再編」の「攻め時」はもう少し先ですから、

その主導権を誰がとるかをめぐって、

「希望」にも「民進党」にも再分裂の話があります。

しかしながら、彼ら「旧・民進党」の人々にとっては、

久々に「上り調子」の再編劇とも言えますから、

自民党にとっては警戒すべき要素は多々あります。

相変わらずの「モリカケ」騒ぎについては、

そろそろうんざりしてきた人も多いようですが、

政権の「不人気」の主因であるのは間違いありません。

政府側が獣医学部新設の説明に手間取ったり、

あるいは打つべきではない悪手を打つようだと、

野党側に勢いをつけさせかねません。

また、政権がより注意すべきなのは、

野党側が勢いをつけかねないとみるや、

与党内や霞ヶ関が不穏になってくることです。

しばらく無風状態が続いた国内政局でしたが、

「安倍おろし」の種はずっと燻っています。

その意味で今日の衆院文科委員会の審議、

そして、今週末からの所信と代表質疑、

衆参両院での予算委員会の審議というのは、

決して軽く見ないほうがよいですので、

特別国会での攻防も要注目でありましょう。

次号メルマガ(第187号:11月19日)の中で、

久々に国内政局についても分析する予定です。

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