トランプ大統領の「腕の見せ所」。
昨日の日経平均は大幅続落。
トランプ大統領の北朝鮮へのツイートが、
妙な形で「友好的」だったこともあり、
22500円台を維持していた時間帯などは、
「調整の値幅はたいしたことないか」など、
密かに「期待」した投資家も多かったでしょうが、
「戻りが弱い」とみるや売りが続きました。
前号メルマガ(第186号:11月12日)で述べた通り、
やはり22500円では「調整」の幅としては浅いです。
いずれにせよ「日柄」も必要と思われますし、
「地政学リスク」も「政治リスク」も、
しばらく不透明な要素が続きますから、
ここでの続落はいわば当然といえます。
外部要因の不安がある程度、払拭され、
相場全体の足元が固まるのを見極めた上で、
再上昇が始まると考えるのが自然でしょう。
いよいよトランプ大統領が帰国して、
「北朝鮮対策」をどうするのか、
「議会対策」をどうするつもりなのか、
具体的な打ち手が見えてくると思われます。
北朝鮮は口では大騒ぎしているものの、
「行動」だけを注視すると妙に大人しいです。
一方、米国、中国、ロシアのほうは、
前号メルマガにも触れたように、
かなり激しい動きが伝わってきており、
これを受けて日本政府はかなり緊張し、
韓国は迷走状態にあるようです。
いずれにせよトランプ大統領は金正恩氏と、
これから直接的に対峙をするわけですが、
トランプ氏の努力が実って「友達」になるのか、
それとも半島から除去することになるのか。
すでに米国側は「和平」の「条件提示」の段階にあり、
関係国からの一定の了解を取り付けた上で、
北朝鮮側の「回答」を待っていると思われますから、
何か具体的なことが発表された瞬間に、
大きく物事が動き出す可能性があります。
相場もこれにともなって大きく動くでしょうから、
投資家としては緊張を強いられる期間が続きます。
トランプ氏が頭を悩ます「議会対策」は、
つまるところ共和党重鎮達との遺恨と葛藤ですから、
「北朝鮮対策」などと無関係ではないとみられます。
良い方に転ぶのか、悪い方に転じていくのか、
トランプ氏の「腕の見せ所」といえるでしょう。
もっとも、今回のアジア歴訪をみてもわかる通り、
かつての米国と今の米国の世界戦略は、
まるで違ってきていることも否定できません。
日経平均の「調整」のその後のシナリオだけでなく、
安倍政権の今後の中長期的な戦略も、
米国の「次の一手」に大きく左右されますので、
次号メルマガ(第187号:11月19日)ではまた、
改めて深く掘り下げて分析してみたいと思います。
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