政権側にとって「良いニュース」と「悪いニュース」。
(午前1時半の更新です)
昨日の日経平均は大幅上昇。
ようやく20500円のカベを超え、年初来高値を更新。
113円まで進んだ円安や、連日上昇する米国株など、
外部要因による「追い風」に加えて、
国内政治の面でも自公が政権から陥落し、
経済政策の継続性が失われる可能性が、
かなり低くなってきたことも大きいです。
今日、回ってきた希望の党の「一次公認リスト」は、
安倍政権にとっては「良いニュース」かもしれません。
今回の衆院選の最大の焦点のひとつである、
「小池氏の国政復帰」の可能性が、
極めて低くなったとみられるからです。
前号メルマガ(第180号:10月1日)にも書いた、
「小池氏の出馬候補選挙区」のいずれにも、
希望の党は候補者を擁立するとしており、
少なくともそれらの選挙区においては、
小池氏の「電撃出馬」は考えられない状況です。
小池氏がその最大の「大技」を封じたのであれば、
地滑り型の大敗北の可能性は低くなります。
また、希望の党の「一次公認リスト」をざっとみても、
「どこかで聞いた名前」が大半で新鮮味を欠く上に、
希望の党から出馬する多くの候補者が、
四分五裂して別の道に行った旧・民進党議員と激突します。
先週の「小池・前原・連合」の3者会談で確認された、
「安倍政権、是か非か」という択一型の「選挙の構図」は、
この「一次公認リスト」を見る限り完全に崩壊しており、
小池氏は自公政権に対する「勝利の方程式」を、
自ら捨て去ったものと受け取るむきが大勢です。
この段階で野党同士が「潰し合い」を選択したのは、
安倍政権にとって「良いニュース」でありましょう。
また、万一、自公側が過半数を割り込んだとしても、
希望・維新側も過半数獲得は難しい以上、
選挙後は「連立模索」の話が必ず出てきます。
一連の経緯で「希望・維新」とリベラル勢力は、
もはや「不倶戴天の仇」といってよい関係ですから、
「非・自民連立政権」の可能性は極めて低いです。
政権から転落する恐れが低下したということは、
何よりもありがたい「良いニュース」といえます。
もっとも、今日出てきた「悪いニュース」もまた、
希望の党の「一次公認リスト」です。
希望の党の候補は日本維新の会と加えて、
すでに200人を大きく超える人数となっており、
今後の追加公認分をあわせるならば、
「過半数分の候補者擁立」は可能とみられます。
希望・維新側は過半数獲得は難しくても、
自民党から50~70の議席は奪うとみられており、
場合によっては彼らの連立を懇願しないと、
政権を組めなくなる恐れがあるわけです。
たとえ、自公両党は政権にとどまるにせよ、
これだけの議席を一挙に喪失したならば、
これまた前号メルマガで書いた通り、
安倍総理の「責任問題」は必ず浮上しますから、
かなり高い確率で「安倍おろし」が発生します。
「下野」という最悪のシナリオは防げても、
安倍政権は依然として最大の窮地にいます。
日経平均がさらにふわりふわりと上昇するには、
安倍総理がよほどうまく立ち回る必要があります。
もっとも、選挙前の現段階で政権側に打てる手は、
実際のところあんまりないともみられており、
依然として「小池劇場」が吹かせる風によって、
小池人気が再燃するか失速するかにかかっています。
小池氏の「国政復帰」以外の「大技」も「噂」されており、
少なくともあと数日、息が詰まる状況が続きそうです。
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