「反撃」か。「瓦解」か。
(午前0時の更新です)
昨日の日経平均は400円超の大幅安。
「こういう状況では2万円の再突破は無理」という記事を、
昨夜のブログにエントリーしましたが、
前号メルマガ(第152号:3月19日)で書いた政治的リスクが、
日米をはじめ世界の各地で台頭し始めてしまった以上、
先高感が雲散霧消するだけで済まなくなり、
市場全体が弱気になってしまったといえます。
次号メルマガ(第153号:3月26日)でも詳しく書きますが、
トランプ政権が遭遇する政治的リスクはかなり深刻です。
トランプ政権が言行一致で「玉」を出し続ける限り、
一時的にでも「金ぴか時代」になると思われますが、
肝心の「玉」が出ない恐れがあるのであれば、
市場全体には急ブレーキがかかるのは当然です。
ちょっと一息つきかけたかに見えた欧州も東アジアも、
政治的リスク、地政学的リスクは消えてはおらず、
4月を待たずに火を噴く可能性もなくはありませんし、
それより先に「危機」を殊更に喧伝し、
市場を攪乱しようとする筋が増えているのも気がかりです。
いつも申し上げるように、こうした外部要因というのは、
日本政府にはコントロール不能ということもあり、
日経平均には相当な逆風といえます。
もちろん、安倍政権が独自の「反撃」策で、
市場の逆風をはねのけるシナリオもなくはありませんが、
いずれにせよ今日の籠池氏の証人喚問の内容次第です。
今日は参議院で2時間、衆議院で2時間の行われます。
人定尋問の後、宣誓、証人証言、委員長尋問と続き、
各党・各会派が順番に籠池氏に尋問するわけですが、
参院は野党が先で、自民党は最後を希望していたそうです。
野党尋問で「想定外」の内容が飛び出しても、
最後に自民党の尋問者がそれをカバーすることで、
政権への打撃を最小限に抑える戦略です。
ところが昨日の参院予算委理事会では、
自民党がトップバッターとなり野党が後で決まりました。
官邸主導で「手打ち」や「取引」が成立したのか、
自民党側にはよほどの「決め手」があるのかは、
明日の証人喚問で明かされることでしょうが、
政府・与党の思惑が外れるようであれば、
安倍政権もアベノミクスも致命傷を負いかねず、
市場関係者も気が気ではない一日となりそうです。
(テレビ中継があるかどうかは、
山本委員長が籠池氏の意向を確認して決まります)
上手くいけば政権は「反撃」に転じることも可能ですが、
下手をすれば政権が「瓦解」しかねないことだけは、
最近の与党内の動きをみても確かだといえます。
ということで。
私もこれから明日に向けて準備をした上で、
明日の喚問内容を受けて次号メルマガに取り掛かります。
あることがあって私自身もちょっとグロッキー状態ですが、
内外の情勢はここで気を抜くことを許してはくれません。
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