外的な乱気流と政権の足元。
先週は米国市場が歴史的な連騰を続ける一方で、
日本市場は「気迷い」相場が続きました。
ちょっと気になるのが先週末の金曜日。
NY市場が上昇する一方で、
日経先物ナイトはずるりと下げています。
トランプ大統領の議会演説や、
予算教書などの発表を目前に控え、
政権の出す「玉」への「期待」も高まりますが、
一方で為替は円高に振れ、金が大きく買われており、
どうも妙な感じの相場展開になっています。
いずれにせよ、今週から「3月相場」です。
おそらくはトランプ大統領の議会演説をもって、
市場がひとつの方向に動き出すとみられていますが、
この3月は世界各地に要注意な材料が散らばっており、
妙な憶測や油断は命取りになる怖さを孕んでいます。
トランプ政権との「経済対話」も具体化してきますが、
特に東アジアと欧州で情勢が急変するのは要注意。
具体的に何がどう警戒されるのかは、
前号メルマガ(第149号:2月26日)に書きましたが、
「万一」とか「テールリスク」とかで片付けられないほど、
ちょっと切迫した状況になります。
無論、こうしたことを安倍政権もよく理解しており、
対処策の構築を怠らずに進めていると聞きます。
しかし。
年初から外的要因への備えに忙殺されてきた安倍政権は、
足元の政治状況が大いに揺らぎつつあります。
前号メルマガでも詳しく書いた話ですが、
ここ1~2週間で情勢は急速に変わりつつあり、
昨年末まで野党に手を突っ込んでかき回していたのに、
今や与党の方がかき乱されそうな状況になっています。
先週末からは例の森友学園の問題で、
大阪の維新が猛然と政府批判を展開していますが、
官邸と維新の関係を考えると「異常事態」といえます。
それだけ維新も政権も窮地に陥りつつあるのでしょう。
この3月は外的要因による乱気流も気がかりですが、
政権の足元も相当、気になる状況といえます。
トランプ政権への「期待」もさることながら、
そうした内外の「不安」もないまぜになって、
今週から「3月相場」がスタートします。
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