昨日の日経平均は大反発。

お盆の直後から続いた3000円以上もの大暴落からすれば、

昨日の570円の上昇をもって「底が入った」とするのは、

まだまだ時期尚早ではありますが、

酒田五法で言う「三空叩き込みに買い向かえ」という相場格言の通り、

昨日から果敢にリスクをとって攻めて行かれた方もいるようです。

実際、朝のツイートで私は、

「日経平均EPSは1262円。
 PER14倍は17668円。
 市場がこれを意識し始める頃」

と書いていますが、昨日の安値は9時15分の17714.30円(46円手前)。

確かに、このあたりで反発しました。

(いろいろと絶賛していただいたようですが)

ただし、私は「まだ先行きは不透明」と考えてはおります。

中国内部の情勢が全くわからないことに加えて、

米国がまだ利上げ時期について何も明言していません。

次号メルマガ(第71号:8月30日発行)に詳しく書くように、

秋以降の安倍政権についてはそれなりに光明が見えてきましたが、

ここまで壊れた世界市場を日本一国で支えられるはずもなく、

「不測の事態」となれば「2番底」どころか「底割れ」の危険もあり、

「あらゆる可能性を排除しない」私としてはまだ警戒を解いていません。

米中というG2が同時に不安要因を抱えるのみならず、

新興国に波及し、さらに原油安などで資源国も危うい現状は、

ある意味ではリーマン・ショックを超える事態です。

このまま「次の悪材料」が出ず、しばらくの混乱もなく嵐がおさまって、

「次のレンジ(次号メルマガで考察します)」に移る可能性もありますが、

「次の悪材料」は破壊的な結果をもたらす「最後通牒」かもしれません。

月曜日の大暴落時に先物ナイトは17160円まで下落していますが、

ある程度、腕に覚えのある「上級者」ならばともかく、

一日の値動きが1000円近い「鉄火場」には、

「初心者」の方が手を出すと大けがになりかねません。

相場においてリスクをとって向かった時に、

失敗して「空振り」に終わると大損をします。

相場における「三振」「一発アウト」は破滅的です。

ところが、相場には「見逃し三振」はないのです。

「儲け損ない」など、損失でも何でもありませんから、

自分で納得し、自信がある時だけ勝負すればいいのです。

過去、ここまでの暴落が発生し、

しかも、その根源にある問題に解決の兆しがみえない時に、

2日や3日で相場が落ち着いた例はありませんから、

昨日、買わなかったことを「度胸がなかった」など悔やむ必要は、

決してないのではないかと私としては考えております。

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