バイデン大統領の「玉」の現実味と株価の展望。
昨日の日経平均は続伸をして、
2万7千円ラインを回復しました。
物価高やウクライナでの戦争など、
世界経済を「暗雲」が覆いますが、
当局もこれを認識しているため、
機動的に「玉」を出しつつあり、
景気と株価に配慮している様子は、
前号メルマガ(第422号:5月22日)で、
指摘しているところであります。
来日中のバイデン大統領は、
中国の台頭に対抗するために、
新しい経済枠組を創設することが、
同盟国に正式に示された上に、
台湾有事の際は日和見ではなく、
軍事介入する可能性も示されて、
中国を厳しく牽制しています。
あわせて景気低迷を回避するため、
対中制裁の緩和も示唆するなど、
景気と株価にも配慮する様も、
具体的に示されたところです。
軍事的な緊張は増大させるものの、
経済的な交流は拡大するという、
新たな政策軸を採用するのなら、
米中関係、また世界経済の構造は、
ガラリと変わる可能性があるため、
株価に与えるインパクトも大です。
もっとも、バイデン氏の発言は、
藪から棒に出てきた印象もあり、
どこまで具体的な形になるのか、
いまひとつ不明ではあります。
新経済枠組は事務方を動かして、
着々と創設していくのでしょうが、
軍事介入論や対中制裁の緩和など、
従来の米国の方針を反転させていく、
大きな意味を持つ「玉」については、
「示唆」にとどまっていることは、
一定の注意が必要といえましょう。
いずれにせよ、こうした「玉」が、
本物であり、具体的になるのなら、
前号メルマガでお示ししている、
上値のメドを超えてくる可能性も、
否定できなくなると思われますが、
ただのリップサービスで終わるなら、
「失望」を招く恐れもありましょう。
今後はそうしたことを含めて、
情勢の推移を見極める必要があります。
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