昨日の日経平均は小さく反落。

寄り付きと同時に21900円台に達して、

相場環境が好転することへの「期待」が、

素直に反映された形となりましたが、

しかしそこが天井となってしまい、

買いが続きませんでした。

先月来の「希望」による上昇が続くなら、

次のターゲットはキリの良い節目である、

22000円ということになりそうですが、

いくつもの阻害要因がわだかまっています。

前号メルマガ(第259号:4月7日)でも、

詳しい事情を掘り下げて分析したように、

いくつもの「希望」があるとはいえ、

それらがきちんと実を結ぶかどうかは、

実際の推移を見てみるまでわからず、

万一、悪い方に向かった場合は、

買いに賭けた人々の損害は大きいです。

この「丁半博打」を嫌うかのように、

「様子見」の投資家が多かったようで、

昨日は売買代金も膨らみませんでした。

英国のEU離脱問題が最終局面にありますが、

まだ「合意なき離脱」の恐れがあることも、

売買を躊躇させる要因のひとつです。

前号メルマガで指摘した「メイ流交渉術」が、

思わぬ形で破綻するようなことになれば、

市場を押し上げてきた「希望」は暗転します。

また、そろそろ日本独自の要因も意識されます。

まもなく「日米協議」が始まりますが、

日本政府の外交努力が効果を発揮するかは、

蓋を開けてみるまでわかりません。

10連休での売りも警戒されますが、

それを超えていく安心材料も欲しいところです。

統一地方選の受け止めもマチマチです。

総じて自民党に追い風が吹き、

少なくない無党派層の受け皿となって、

議席を伸ばしたのは良かったのですが、

大阪ダブル選を2つも落としたことや、

野党がひとつに収斂されつつあることは、

安倍政権の戦略に修正を迫っています。

これまた前号メルマガで指摘した通り、

それでも総理が「四選」を目指すのなら、

非常に特別で重大な経済政策の「玉」が、

本当に実施されるのではという「期待」は、

日経平均にとっては当面の「良い材料」ですが、

「異次元の玉」を新たに繰り出していくには、

総理の「異次元の覚悟」が必要になります。

いずれにせよ、「材料次第」の相場ですが、

英欧、米中、日米といった枠組のなかで、

蓋を開けてみるまでわからない材料があり、

「四選」までを見据えた上での、

安倍政権の「次の一手」も気になるところです。

新材料が出ればまた大きく動きそうですので、

注意して情勢を見ておきたいものです。

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