「買い戻し」、「戻り売り」、「底」。「11月相場」の焦点。
昨日の日経平均はようやく大幅反発。
前夜の米国市場の流れを受けて、
21000円割れも警戒されましたが、
このラインをなんとかキープ。
そこに中国市場の反発が伝わると、
一気に「買い戻し」が入って上昇しました。
上に下にと大きく乱高下する展開ですが、
大きな下落局面で「買い戻し」が入ると、
かなり急速な戻りがしばしばあるものです。
安倍政権が準備している目玉の「玉」が、
与党内での大きな反発や異論にもかかわらず、
なんとか法案提出まではできる可能性が、
市場にも一定の安心感として作用しています。
日本政府・日銀は株安を防止するため、
ETF買いで市場を支え続けていますし、
それ以上に中国も公的資金を投入し、
株価を反転させるべく躍起です。
日中とも「政治主導」によって、
この「異常事態」を切り抜ける構えです。
明日からの「11月相場」では、
世界同時多発で進む「異常事態」に、
日本を含む各国政府がどう対処し、
切り抜けていくかが焦点です。
また、11月に開催される米中首脳会談について、
一定の希望的観測が浮上したことなどから、
昨夜は米国株も大きく反発しており、
本日の日経平均も戻り継続が期待されますが、
一連の市場不安の震源地となった米国でも、
トランプ大統領の思惑ひとつ、言動ひとつで、
株価は上下にいかようにも動きますので、
中間選挙を経た後の米国政府の動きに、
日経平均はやはり大いに左右されそうです。
すでに市場のコンセンサスは溶解していますから、
前号メルマガ(第236号:10月28日)の観点に従い、
政治の力で相場環境が定まっていくのを、
しっかりと見極めることが大切だと思われます。
このままどこまで「買い戻し」が続くのか、
どのあたりで「戻り売り」に押されるのか、
再度、下落に転じた場合、「底」はどこかなど、
日米中をはじめ主要な政治アクターの動きに、
大いに左右される局面が続きますので、
引き続き注意を切らさないことが大切です。
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