「11月相場」の好材料、悪材料。「買い戻し」と「戻り売り」。
昨日の日経平均は大幅な続伸。
久々に良い材料が連続して出ました。
海外ではトランプ大統領の発言により、
米中の対決ムードが若干、緩和して、
今月中にも事態が好転に向かう可能性が、
わずかながら出たとみなされています。
中間選挙の結果も気になりますし、
トランプ氏が「ちゃぶ台返し」をしないか、
今ひとつ気になるところではありますが、
米中の「全面対決」が一段落して、
ある程度の秩序が回復してくるのは、
世界市場全体にとってはやはり好材料です。
次号メルマガ(第237号:11月4日)では、
中間選挙後の米国の動きについて、
いくつかのシナリオを分析しますが、
仮に長期で「米中対決」が続くにせよ、
それには一定のリズムがあると思われ、
少なくとも米国の株高政策には配慮されます。
一方、国内では強行突破を図る安倍政権が、
補正予算や入管法改正案の審議について、
徐々に目途をつけつつあるという観測が、
市場にも好感されたものとみられます。
衆参それぞれ2日間の予算委員会で、
どんなハプニングが発生するか、
官邸は警戒を強めているようですが、
補正予算は最速で来週水曜には成立し、
その後の国会日程の目途が立ってきます。
例の「移民法案」についても、
依然、与野党双方の反発は強力ですが、
安倍政権は「強権発動」に踏み切り、
早ければ明日には閣議決定にこぎつけ、
臨時国会に提出するつもりです。
無論、残り会期を考えると法案の成立は、
そう一筋縄ではいかないと思われますが、
次号メルマガで申し上げるように、
安倍政権に少し「追い風」も吹き始めています。
海外の相場環境が回復に向かう上で、
安倍政権が出すべき「玉」を出せば、
市場コンセンサスも修復に向かいます。
もし、相場環境がきちんと元に戻るなら、
「本来あるべき水準」より下に沈むことは、
やはりなくなるのは当然です。
日経平均に「買い戻し」が入り、
高速上昇をした背景には、
そうした相場心理もあると思われます。
もっとも、仮に「本来あるべき水準」まで、
日経平均がいったん戻ってきたとしても、
そこからどうなるかは未知数です。
世界経済の不安は「米中対決」だけでなく、
国内政局にも多数の地雷が潜んでいます。
急降下の後は強い戻りがあるように、
急上昇をした後は「戻り売り」が発生します。
今後も政治主導で相場は乱高下しそうですが、
世界市場の雲行きが怪しくなったり、
安倍政権が再び立ち往生の様相を呈すれば、
日経平均は再び下落の圧力に押されかねず、
依然として要注意の状況は続きますので、
次号メルマガでそのあたりの呼吸も、
株価位置を踏まえて分析してみたいと思います。
今日から「11月相場」に突入しますが、
相場全体の悪材料も、反撃の「玉」も、
どちらも盛り沢山、てんこ盛りです。
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