市場に「重石」と「朗報」。
先週末の日経平均は反落。
メジャーSQの日程を通過したこともありますが、
今週にかけての超重要日程を前にして、
状況を見極めたいという心理も当然といえます。
実際、G7サミットはちょっと不穏な形で終わり、
相場の上昇圧力を少し削いだものとみられます。
トランプ大統領が「ちゃぶ台返し」を仕掛け、
「貿易戦争」の懸念が燻っているためです。
G7の前に行われた日米首脳会談でも、
拉致問題での協力を確約してもらった「代償」に、
貿易面で強力な要求が突き付けられるという事態は、
否定できない雰囲気であることも気がかりです。
これは、あまり歓迎できない「重石」といえましょう。
ただし、前号メルマガ（第216号：6月10日）で書いたように、
安倍政権に「延命」の可能性が見えてきて、
一連の強力な「玉」を実施できるのであれば、
日経平均が「粘り腰」で底堅く動くことは可能です。
その意味では昨夜、開票された新潟県知事選で、
与党系候補がなんとか逃げ切り勝利を収めたのは、
政権に大きな安堵をもたらしただけでなく、
市場にとってもプラス材料といえます。
選挙戦の「裏話」を前号メルマガに書きましたが、
安倍総理の「逃げ切り」と密接に絡む事柄だけに、
永田町はこのニュースを重要視しており、
この「朗報」はひとつのプラス材料といえます。
さて。
間もなくシンガポールで米朝首脳会談が行われ、
北朝鮮の核問題の行方が決まってきますし、
日本の拉致問題も何らかの形で俎上にのります。
良い合意が成立するか、談判が決裂するかは、
日本の市場にも政局にも決定的な影響があります。
結果が「波乱」になるか「朗報」かによって、
今国会の「閉じ方」がどうなるか、
その先の安倍政権の「延命」と経済政策にも、
かなり大きく影響する話ですので、
しばし息をつめて情報を待ちたいと思います。
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