(午前0時の更新です)

先日も日経平均は続伸。

「ふわりと軽くなる」ほどではありませんが、

着実、かつ、順調に上昇しているといえます。

ただ、買いのエネルギーに満ちているかといえば、

どうもまだそんな気配もみられません。

なにぶんにも商いが膨みません。

バカンスをとるにはまだ早いはずですが、

多くの投資家が売りも買いも様子見のようです。

そこに日銀等の公的資金の存在もあって、

じわりじわりと上昇を招いているというのが、

ここ数日の相場を見て感じる印象です。

日経平均にはまだまだ上値余地がありますが、

果たして、その潜在力を活かして上昇するかどうか。

昨日はようやく少しばかり円安に振れましたが、

この後のイエレン議長の講演で為替がどう動くかで、

今週、どこまで上昇するかが決まりそうなだけに、

当面は為替にも要注目ではないでしょうか。

さて。

前号メルマガ(第166号:6月25日)にも書きましたが、

北朝鮮情勢は日本政府が考えてきたものとは、

どうも違う方向に進む可能性があります。

まだ、2隻程度の米空母が半島の近海にいる限り、

米軍は北朝鮮を叩く能力はあると思われますが、

しかし、金体制の息の根を完全に止めた上に、

新しい国家枠組を作るまでの戦力を、

長期間、半島に張り付けることができるかどうかは、

ちょっと心もとない状況になってきています。

その場合、北が延命する恐れもあるわけであり、

日本としてはやはりハッピーな話ではありません。

東京や大阪などをいきなり核攻撃されるよりは、

まあ、マシな展開なのかもしれませんが、

この先、核を持った北朝鮮と付き合い続けるのは、

やはり「最悪のシナリオ」のひとつといえるでしょう。

もっとも、こうした外的な逆風をきっかけとして、

国内政局の巻き返しを図るのも安倍政権の特徴です。

特に「北朝鮮が騒げば、安倍政権が浮上する」という、

妙なジンクスが第1次政権の頃から指摘されています。

都議選の最中も閣僚や議員のオウン・ゴールが続き、

どうも足元のふらつきが止まらない安倍政権ですが、

7月中には本格的な巻き返しを考えているようです。

ただ、経済政策の点ではこれという「玉」がなく、

この先がちょっと心配になってきていますので、

外交・防衛と景気・経済の両面を睨みながら、

次号メルマガ(第167号:7月2日)で書きます。

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