(午前0時半の更新です)

先週末、日経平均はあっさりと2万円を突破。

5月半ば以降のメルマガで指摘し続けてきましたが、

日本企業の「稼ぐ力」から考えて、

19000円台で膠着状態になっていたのは、

やはり「異常」なことであったと思われます。

しかし、逆に言えば、

そうした状況にならざるを得ないほど、

内外の情勢が「異常」だったともいえるでしょう。

その意味では先週末の2日間にわたる急騰劇によって、

日経平均がようやく「正常化」し始めたといえます。

無論、内外の「異常」な情勢というのは、

いまだ何ひとつ解決していないどころか、

むしろ悪化しているものも多いことを考えれば、

先週末時点での上昇開始というのは、

ややフライング気味だったようにもみえますが、

いずれにせよ、「異常」なものは「正常」へと、

修正する力が働くのが相場の面白さであり醍醐味です。

前号メルマガ(第163号:6月4日)のなかでは、

そのあたりのメカニズムを詳述しましたが、

「異常」から「正常」へと「修正」する力というのは、

このブログとメルマガでずって提唱している、

「時鳥トレード」の基本中の基本ですので、

古くからの読者の方々には説明は不要でしょう。

前号メルマガでも詳しく検証をしていますが、

5月下旬、あれほどの「危機」が燻っていても、

私がメルマガで提示した「エントリー戦略」では、

打診的に買っていくことはあり得ても、

そこに「売り」のシナリオはなく、

むしろ「危機」に乗じて売ろうという方々には、

急反発する危険を警告しておいたというのも、

まあ、当然といえば当然と言えるでしょう。

実際、「これはおかしい」と思われるとき、

さらにおかしくなる方向に賭ける投資家というのは、

大抵の場合、遠からず退場を宣告されるものです。

何が「異常」なことであり、

本来あるべき「正常」な株価位置を認識しておけば、

そう間違ったことにはならないというのが私の持論です。

相場においては「勝つ」ことよりも、

「負けない」ことのほうが大切だと私は考えます。

さて。

ようやく「正常化」の動きが始まった日経平均ですが、

先述の通り、内外環境はまだまだ「異常」なままです。

先週末の米国雇用統計が為替に与える影響をはじめ、

上昇を阻害しかねない要因はいくつも控えています。

このあたりの事情は前号メルマガに詳述しましたので、

ここでは繰り返すことは致しませんが、

まず、今日のところは為替がどうなるかを見極め、

為替と株価の連動性を確認しておきたいところです。

このまますんなり「熱い夏」になるかどうかは、

意外に今週の動向が鍵を握るかもしれません。

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