(午前0時半の更新です)

昨日の日経平均は重要日程を前に膠着。

上下の値幅はわずか37円しかなく、

上にも下にも行けずに材料待ちの状態です。

欧州も米国も、だんだん方向性は見えてきたとはいえ、

最後まで何が飛び出すかはよくわかりませんから、

迂闊に動くのは博打になるリスクがあります。

特に米国の景気は良く利上げがほぼ確実視されているのに、

米国株が調整モードで円安も進まないということは、

市場から一定の警戒感が払しょくされないことを示します。

無論、前号メルマガ(第151号:3月12日)で触れたように、

いずれにせよ、間もなく大きな材料が揃うこととなり、

相場に方向感が出ると考えるのが自然ではありますので、

今しばらく注意を切らさないようにしたいところです。

ところで。

国会は政権側が法的な「逃げ切り」に成功し、

森友学園問題が終局に向かうと思われた矢先、

稲田大臣がやる必要もない「虚偽答弁」をしてしまい、

官邸も党も頭を抱え込んでしまっています。

稲田氏と籠池理事長の関係についていえば、

従来の「10年以上会っていない」という答弁ラインと、

12年前の裁判出廷事実は別段に矛盾するものではなく、

しかも後者は隠しようがない事実であるわけですから、

わざわざ「ウソ」を言う必要もメリットもなかったわけで、

野党を中心に永田町のみんなが理解に苦しんでいます。

せっかく南スーダンからの撤収で守ってもらったのに、

その直後に「オウンゴール」を決めてしまった稲田氏には、

与党内からも怒りの声が上がっているようです。

官邸は稲田氏の訂正、陳謝をもって法的に「解決」とし、

次の内閣改造までうやむやの状況を続けたいようですが、

「ウソ」をついていたなら閣僚として道義的責任を問われ、

本当に「忘却」していたなら日本を防衛する能力が疑われます。

官邸が荒技を駆使したダメージ・コントロールをする一方で、

こうして不用意な言動によるトラブルが湧いてくることで、

いくら法的には「逃げ切り」に成功しそうといっても、

蓄積した政治的なダメージは無視できないものがあります。

政権側は「反撃」の切り札を擁してはいますが、

勝負どき、勝負どころを間違うようであれば、

ちょっと深刻な結果を招く恐れはありますので、

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