海外の大波、国内のさざ波。
昨日の日経平均は大幅続落。
海外の波風が本格的に高くなってきました。
中国による報復関税に対するさらなる報復として、
米国が今度は22兆円相当の中国製品に対して、
追加的な関税を課すと一方的に宣言したことが、
昨日の日本市場を直撃した格好になっています。
米中間の「貿易戦争」は沈静化するどころか、
一方的に拡大するばかりとなっており、
世界市場全体を本格的に収縮させています。
前号メルマガ(第217号:6月17日)で述べた通り、
「出来レース」や「茶番劇」でやったことが、
「まさか」という形で制御不能となり、
本当の大惨事になることも否定できません。
トランプ氏は頻繁に「まさか」ということをやります。
良い「まさか」もあったことは否定できませんが、
しかし、一回でも悪い「まさか」が発生すれば、
世界全体に与える迷惑は途方もないものがあります。
何より怖いのはこうした事態の急速な悪化に対し、
仲裁や調停などができる存在がないことです。
ただでさえ米欧の金融政策が「引き締め」に転じ、
全世界がナーバスになっているというところに、
米中、米欧、日米、さらに、北米大陸の内部で、
「貿易戦争」が進行するのは危うい話です。
為替市場にも影響が及んでいますが、
円高の急速な再進行は日経平均にとっても、
強烈な「重石」となっているところです。
一方、国内政局もちょっと妙な空気であり、
少しさざ波が立っているような状況です。
世間の関心は大阪の地震に向かっていますし、
昨夜はW杯での日本代表の劇的な勝利もあって、
国会の動向を気にする人は少数となっていますが、
参議院自民党の暴走を政府側が制御できておらず、
残り会期をめぐって「綱渡り」となっています。
おそらく今日の昼過ぎには粛々と本会議が開かれ、
粛々と会期の延長が決まるものだと思われていますが、
大幅延長は参院側の意を汲んでの官邸の譲歩ですし、
「まさか」もあり得る危険な国会運営といえます。
順当に会期延長が決まったとしても、
政権側には得るものはあまりありませんし、
特に大幅延長は総理自身が嫌がってきたことです。
重要法案を全て参院に送りさえすれば、
あとは粛々といくという政権側の「読み」が、
身内である参院自民党の暴走によって、
ちょっと不透明になっているということは、
それなりの注意を要する事だと思われます。
なんとなくおさまりが悪く、座りの悪い状況であり、
市場の力強い反発は少し先なのかもしれません。
ともあれ、情勢の推移をよく注視したいと思います。
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