先週の日経平均は週明けすぐに急騰劇を演じた後、

なかなか戻りきらないまま一進一退。

金曜日は16000円を下回って引けました。

なかなか先々週のショックからセンチメントが回復しません。

ようやく原油安が一服し、G20への「期待」もあります。

今週はなんとか戻りの力を強めてもらわないと、

前号メルマガ(第96号:2月21日発行)で確認した、

来週以降に連続する「関門」が怖くなってしまいます。

私が年頭のメルマガでお示しした日経平均の下値理論値が、

実際に現出してもおかしくない株価位置に差し掛かっていますが、

巷では「世界恐慌が近い」とまで言う人もおり、

先月まで強気一辺倒だったアナリスト諸氏は沈黙中です。

多くの方が悲観的で、「次の波乱」を気にしているようです。

もっとも。

好景気の後に調整や反動があるのは当然の話です。

日本はアベノミクスで景気回復したのかどうかちょっと?ですが、

米国や中国はリーマンショック後の好景気を謳歌しましたので、

遅かれ早かれ景気サイクルが回るのは当たり前です。

そして、一定の期間をかけて調整や反動が終われば、

やがてまた、景気は回復・拡大局面に向かいます。

古今東西、その繰り返しです。

無論、不景気のさなかに金融システムが破壊されれば、

「想定外」の大不況や恐慌に至る恐れがあるのですが、

しかし、そうなったらなったで、

「どん底」からの力強い景気回復・拡大局面が待っています。

古今東西、賢明なる投資家はそのタイミングを待ち続け、

不景気の際に底値でごっそり優良資産を買い込んで、

好景気で湧くなかでこっそりとそれらを売り払います。

直近では民主党政権時の底値でごっそりと優良資産を買い込み、

昨年の初夏から真夏あたりにこっそりと売り払った人々が、

凄まじい儲けを手にしてこの下落劇を笑って眺めています。

(この話はリアルタイムでメルマガに書いてきています)

「富の種」は不景気の時に蒔くものです。

高値からさらに高値を追いかける人で、

数世代にわたる巨富を築いた例は、古来、非常に稀です。

逆に、大暴落のドン底で優良資産を堅実に買い向かうならば、

「負ける投資」をすること自体がそもそも困難です。

その意味では、不景気も恐慌も賢明な投資家には「チャンス」です。

アベノミクスが始まってもう3年もたっています。

安倍政権(もしくはその後継政権)が存続し、

そのまま東京五輪を迎えるとするならば、

2020年まであと4年ありますから、

この間、一回くらいは景気も株価も沈まないと逆におかしい話です。

私は、日本経済は景気サイクルがもうひと回りくらいしてから、

東京五輪のちょっと後にとても恐ろしいことが起こり、

その大混乱の収集過程で、長年の懸案がかなり処理され、

その後、長期安定型の成長維持局面が来ると漠然とイメージしていますが、

こうした「波」をうまくとらえれば、巨富を得ることが可能になります。

「時鳥トレード」は好景気も不景気も、株高も株安も無関係ですが、

長期ポートフォリオをどう組んでいくかという問題を無視していては、

次世代にまで継承できる巨富を築くことは不可能ですので、

「時代を見る目」だけは曇らせないようにしたいものです。

この話はまた、次号メルマガ(第97号:2月28日)で触れます。

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