先週、世界の相場はECBの追加緩和で一息つきました。

日経平均も「居心地のいい水準」のど真ん中近辺までするすると戻りました。

ただし、1月のメイン・イベントはまだ他にあります。

先ほど、投票が終了したギリシャ総選挙です。

何度もメルマガで警戒したとおり、急進左派SYRIZAが勝利しそうです。

しかも、単独過半数に達する可能性があるとのことですから、

朝早くからニュースをみて緊張している投資家も多いでしょう。

SYRIZAの「選挙公約」どおりならば、2012年の「ギリシャ騒動」が再来します。

支援してくれた各国や投資家との約束を反故にして、

あのでたらめな大盤振る舞いを再開する一方で、借金は棒引きにしろと、

ドイツはじめEU各国があきれ果てる公約を掲げるのがSYRIZAです。

こんな政党が連立与党に入るだけで関係国には頭の痛い話ですが、

単独過半数、単独政権になってしまえば不安は大いに増大します。

こういう選択をしたギリシャ国民にあきれはてて、ドイツなどでは、

「もう、ギリシャはユーロから出ていけ」という人もいますが、

もし、ギリシャがユーロから離脱すれば、通貨としての信任は大いに失われ、

世界経済は大荒れに荒れます。

もちろん、どこの国のどの政党も「選挙公約」に掲げたことを、

政権をとった後にそのままやるわけではなく、やれるはずもありませんから、

選挙結果を受けてSYRIZAが何を打ち出すのかが重要です。

選挙戦後半では、やや穏健な方向にシフトしてきたとの観測もありますから、

新政権がいきなり過激な経済政策をやるとも限りません。

いずれにせよ、前々号(第39号:1月18日発行)、前号(第40号:1月25日発行)の

メルマガで懸念したとおりに、ギリシャが不安要因として台頭し、

「グローバル・リスク」となって、相場にもうひと波乱をもたらすかもしれません。

こうしたことがなければ、日欧の追加緩和等によって相場は一服し、

ふたたびNYダウ18000ドル、日経平均18000円を目指すはずです。

日経平均については、春の統一地方選にむけた「玉」への期待もあります。

「節分相場」で鬼が出るか、福が来るかは、ギリシャで誕生する新政権次第です。

彼らがどういうスタンスの経済政策を打ち出してくるか。

それに市場がどう反応するか。

具体的なことは前号メルマガ(第40号:1月25日発行)に書いたとおりですが、

今日からしばらくは、要注目です。

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