日経平均は「17000円の攻防」が続いています。

今週も、大きくて派手な値動きが継続していますが、

17000円をはさみ、下は16800円、上は17200円あたりのボックスで、

やや、上値と下値を切り上げる動きが続いているようにもみえ、

世界的な各種の「逆風」が弱まりつつあることもあいまって、

チャート上も、上昇基調に戻る可能性を示しているようです。

当然の話、「何事もなければ」株価は「ど真ん中」を目指します。

いずれにせよ、悪材料、好材料とも、「待ち」ですが、

日本市場は「政局」要因で上にも下にも大きく動きます。

チャートだけで安易に判断するのは危険と考えています。

永田町は「運命の1月28日」です。

甘利大臣が「記憶の整理」を終わって「説明」する日です。

今日発売の週刊文春は甘利問題の第2弾を掲載していますが、

政権にとって幸いなことに、「新事実」が出て来ていません。

これまでのところ出てきた「事実」は、

「甘利大臣本人の金銭受領」が2回、

「秘書による口利き」も1件だけ(URの補償金)

というものですが、この2つをうまく分離できれば、

最悪、甘利氏の逮捕・起訴は免れることも可能になりますので、

官邸側はこのラインでダメージ・コントロールをする模様です。

また、世論の反応が思ったよりも激烈ではないこともあり、

「陰謀論」による「同情作戦」も振りまきつつ、

甘利問題の悪影響を最小限にとどめる方針なのでしょう。

(なお、「陰謀論」は日本共産党説や暴力団説が先行しており、

ネットだけでなく一部週刊誌もこれらの説に加担し始めていますが、

この両者には陰謀を企てる動機もメリットもありません。

この時点で甘利氏が失脚して大笑いする組織は別にあり、

その影響はもっと深刻かつ巨大です。

このあたりは前号メルマガで考察をしていますので、

興味をお持ちの方はご参照ください。

私は普段「陰謀論」は好みませんが、

今回は、政権の政策的方向性にもかかわる事柄です)

それでも、どこかの時点での辞任は不可避だろうと思われますが、

「最善の方策」である「即日辞任」はできなかった以上、

「次善の方策」は、大臣のベストな辞任時期を探りつつ、

何か「目くらまし」を仕掛けて空気をかえることでしょうか。

いずれにせよ、今日、甘利氏がどんな「説明」をするかで、

この問題をめぐる与野党の攻防が本格化します。

ただ、野党(特に民主党)には、「甘利続投待望論」が出ています。

すでにこの問題で国会は空転を始めていますが、

TPP署名式への渡航問題などで政府を揺さぶりつつ、

甘利問題での証人喚問や参考人招致などをやっているうちに、

あっという間に半月やそこらは経過してしまいます。

予算審議はざっくりと「衆院1か月、参院1か月」とってあり、

今年の通常国会は6月1日にはきっちり終わるとされています。

甘利問題で実質的審議を遅らせることができれば、

年度内の予算通過とその後の法案成立が怪しくなり、

参院選を前にした内閣の「失点」になるという、

民主党得意の「政府・与党の足を引っ張る作戦」です。

また、長引けば長引くほど、内閣の支持率が下がっていくという、

野党らしい「目論見」もあります。

(内閣支持率が下がっても民主党の支持率は上がらないのですが)

そのためにも、官邸が甘利問題の早期幕引きをはかるのは、

野党としても、ちょっと困るというのが本音のようです。

今、官邸側が最も危惧するのは「辞任の連鎖」ですが、

野党側がそれをどこまで認識しているのかはわからず、

おっとりと「真綿で首を絞める」作戦をとりつつあります。

これが、吉と出るか、凶と出るか。

いずれにせよ、甘利問題は「21世紀最大の疑獄事件」となり、

今後の「政局」、「政策」に直結しますので、

今日の大臣の「説明」を聞いてから、

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