金融政策は「未知の領域」の舵取り。
昨日の日経平均は小さく反発。
2万6千円割れが懸念されましたが、
このラインが死守されたのをみて、
押し目買いが入る形となって、
プラス圏に浮上して引けました。
米国の消費者物価指数の発表を、
見極めたいとの心理もあったため、
実際の指標が注目されていましたが、
予想を上回る強い伸びをみせたため、
「引き締め」の加速を警戒して、
昨夜のNYダウはまた下落しました。
金融政策を「引き締め」ることが、
物価上昇をどれだけ抑制するかは、
いまだ議論があるところですが、
史上最大級の「引き締め」でもあり、
景気を冷やす恐れが大きいことは、
前号メルマガ(第420号:5月8日)で、
詳しく指摘しているところです。
物価の高騰自体が大きな脅威ですので、
これを抑制するのは当然でしょうが、
景気が冷えてしまう副作用がありますし、
たとえ景気が後退局面に入ったとしても、
物価上昇がどのあたりで止まるのか、
実はまだよくわかっていないという、
「未知の領域」での舵取りです。
ウクライナにおける戦争の推移や、
中国の「ゼロコロナ政策」失敗など、
世界経済に暗雲が漂い続けるなか、
日本の岸田政権も参院選を前にして、
対応策を迫られているところですが、
抜本的で実効のある対策メニューは、
なかなか見出し難いということもあり、
今年後半以降の経済と株式市場には、
不安要素が燻っているところです。
次号メルマガ(第421号:5月15日)で、
それらをあらためて点検した上で、
今後の株価展望を分析する予定です。
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