(午前0時半の更新です)

昨日の日経平均は凄まじい乱高下。

一時は800円超の安値を記録して、

19000円ラインを割り込みました。

ただ、市場が政策的な「玉」を期待して、

催促するという側面もあったようで、

日銀によるETF買い出動への期待や、

安倍政権の「経済対策」への期待に加え、

トランプ政権が株価の下落に対抗して、

財政出動に踏み切るとの話に反応して、

一転して大きな買い戻しが進んだ結果、

結果としてプラス圏で引けています。

トランプ政権の打ち出す「玉」は、

巨額の減税になる可能性があり、

市場へのインパクトは大きいです。

一方、安倍政権の「経済対策」は、

内容的にはしょぼいものでしかなく、

率直に言って期待外れでしたが、

参議院の財金委で麻生財相が、

景気対策としての減税という措置に、

含みを持たせた答弁をしたことで、

「時限減税」という奇策に対する、

市場の期待は維持されたといえます。

もし「日米同時減税」となれば、

日経平均への影響はかなり大きく、

新型コロナによる大暴落の勢いを、

幾分かでも押し返すだけの力は、

確かにあると思われます。

また、日銀はETFの枠を拡大して、

さらに激しい株価防衛策をやると、

市場に向けてアナウンスしており、

この牽制効果も無視はできません。

「異次元の危機」に「異次元の玉」で、

当局が対抗しつつあるところです。

新型コロナの「パンデミック化」に加え、

原油市場を「逆オイルショック」が襲い、

「複合的ブラックスワン」となってますが、

いったん大きく売り込まれた後に、

当局の繰り出す「玉」によって、

ある程度、押し戻していくという、

前々号メルマガ(第306号:3月1日)や、

前号メルマガ(第307号:3月8日)で、

指摘した展開がまだまだ続いています。

もっとも、新型コロナの騒動自体は、

まだまだ続くと思われていますし、

これがもたらす「経済災害」に加え、

各国におよぼす「政治リスク」を、

慎重に見極めたいところです。

日米の「減税」が実現するのか、

まだまだ不透明であるとしかいえず、

現時点ではまだ実体がありませんし、

さらに今週はメジャーSQという、

予測不可能な変数も存在します。

このまま反転上昇していくと、

能天気になり切れる根拠もなく、

依然として要注意の局面が続き、

気を抜くことはできませんので、

そのつもり今日もまた注意をして、

相場の推移を見極めたいところです。

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