「令和相場」は衝撃とともに始まる。
令和相場は初日から大幅下落でスタート。
トランプ大統領の「関税引き上げ」発言は、
交渉妥結に向けての「揺さぶり」とみられ、
事実、前夜の米国株は切り返していましたが、
昨日の中国側の反応は予想外のものでした。
中国政府は事実上の報道規制を敷きつつも、
「米中協議の中止」を選択する考えを示唆し、
米国側の要求を正面から撥ねつける構えです。
中国側が本当にそう肚を固めるのであれば、
先月までの雪解けムードは完全に暗転します。
実際、米国側の交渉担当者からは、
中国が「譲歩ライン」を大幅に後退させ、
俄に強硬姿勢に転じたことも伝わっており、
中国の国内事情は米国に対する「弱腰」が、
許されない段階に至った可能性も指摘されます。
首脳会談の日程が模索されていた段階から、
いきなり米中が「決裂含み」になるという、
相当にショッキングな材料が直撃したため、
前場では一時、切り返しかけた日経平均は、
引けにかけて大きく下げ幅を拡大しました。
また、この下落は世界全体に拡大しており、
今日の日経平均もまたさらに下げそうです。
安倍政権にとっても困った事態です。
前号メルマガ(第263号:5月6日)等で述べた通り、
日本政府は5月、6月と株高へと誘導していくため、
究極ともいえる「玉」を用意しつつありましたが、
米中がこれほど早く全面衝突モードになるのは、
ほぼ完全に想定外だったことは間違いありません。
相場状況は国内政局にも密接に関連するため、
政権中枢はにわかに緊張しているようですが、
前号メルマガで指摘した英欧の問題に加え、
中東でイランに軍事行動の兆候が指摘されたり、
政治的事情でトルコリラが暴落したりと、
「円高」を促進する突発事態が生じたことも、
昨日の下げを少なからず加速させており、
しかも、これらの情勢変化はいずれも、
日本政府のコントロールできないことばかりです。
前号メルマガで「漠然と買いを入れる」のを戒め、
情勢急変で「売りで応じる」ことを書いたのは、
こうした波乱材料が存在するからですが、
想定外の早さで不安が顕在化してきました。
もうしばらく波静かな状況が続くことを、
安倍政権としては期待していたようですが、
いずれにせよ、令和相場はその初日から、
海外の大きな荒波に直撃されてしまっています。
米中、英欧の問題や中東の地政学リスクなど、
海外情勢が再び大荒れになった状況では、
政権側が期待をかけた「令和効果」やG20が、
どこまで株高効果を持つかは疑問ですので、
全体的な戦略の見直しが迫られるかもしれません。
今日から国会も本格的に再開されます。
残り1か月半ほどとなった会期内で、
どのように野党の追及をかわし、
政権存続の道筋をつけるかも焦点です。
また、与野党の対立に加えて与党内、与党間、
あるいは政権内の角逐もまた漏れてきており、
これらも日経平均の未来に直結していきます。
衝撃とともに始まった「令和相場」は、
やはり激動の相場となりつつありますので、
次号メルマガ(第264号:5月12日)のなかで、
詳しく内幕とともに分析を進める予定です。
いずれにせよ激しい動乱が顕在化しつつあり、
全神経を鋭敏に研ぎ澄ませる必要があります。
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