欧州の「時間稼ぎ」と米国の新たな攪乱要因。
昨日の日経平均は続落。
英国のEU離脱案の採決が延期され、
米国株もしっかり戻して引けました。
これらが一定の安心材料となったため、
日経平均もプラス圏始まりましたが、
しかし、英国議会の採決が延期されたのは、
たんなる「時間稼ぎ」に過ぎないわけで、
これで不透明感が解消されるものではなく、
また、イタリアやフランスなどの欧州の不安や、
米中対立のさらなる熾烈化なども嫌気され、
総じてマイナス圏に沈んだまま推移しました。
日銀のETF買いへの期待もあるため、
昨日は下に走ることはありませんでしたが、
メジャーSQ要因での波乱への警戒もあり、
売買高も膨らまず、方向感も定まりません。
ただ、英国政府は延期された採決までの時間、
議会への説明にEU側の協力を得ますし、
イタリアは修正予算案の内容について、
明日以降、EU委員長との協議に入ります。
不透明感は解消されてはいませんが、
これらの「時間稼ぎ」のおかげで、
日経平均がメジャーSQ週の火曜日に、
ショッキングなニュースに直撃されて、
暴落模様になることは避けられました。
中国が米国車の関税を引き下げ、
「米中対立」が緩和する期待が芽生えたのも、
日経平均にとっての安心材料といえます。
今日以降も下落の可能性はありますが、
SQ週に不安を緩和させる材料が出たことで、
前号メルマガ(第242号:12月9日)で示した、
よくあるパターンとは若干、異なる形となり、
下ブレするにしてもその下落幅に、
一定の制限が加わる可能性はあります。
ただし、ここから勢い良く上昇するとも、
思えない状況であることも確かです。
中国はファーウェイ副会長の逮捕をめぐり、
あからさまな報復措置をとりつつあり、
米加両国と外交的な意味でも、
全面衝突の構えを崩していません。
また、トランプ大統領は予算をめぐり、
議会との間で全面衝突の姿勢をみせ、
危険な「瀬戸際戦術」で脅しています。
安心材料がいくつか出ても、
次から次へ攪乱要因も出てきており、
上値を追うことは憚られる状況です。
いずれにせよ好悪それぞれの意味で、
一つひとつの材料の影響と広がりを、
よく分析すべき局面であることは、
今後とも変わりはありません。
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