何が「8月相場」を動かすのか。
先週の日経平均は失速気味。
7月末日の日銀決定会合の内容をみて、
やや「安心」が広がって上昇しましたが、
8月は冒頭から米中の「貿易戦争」で、
逆に「不安」のほうが勝る展開となりました。
例年ならお盆が近くなるにつれて、
突発的な事件や要人発言でもない限り、
相場を動かすニュースはぱたりと止み、
日経平均株価も注目する人も激減しますが、
今年はド派手な「貿易戦争」の駆け引きで、
株価がどうなるか目が離せません。
また、「貿易戦争」の他にもネタは満載です。
前号メルマガ(第224号:8月5日)で詳述した通り、
自民党の総裁選は「安倍三選で終わり」ではなく、
むしろ、「その後」を睨んだ駆け引きが、
国会閉会と同時に熾烈を極めています。
安倍総理の優位は揺るがないにしても、
竹下派が最終的な態度を決定することで、
自民党内の権力構造が大いに変わり、
秋以降の政権運営の前提条件が根本から、
激変する可能性があることには要注意です。
先の通常国会の値動きをみても、
安倍政権の前途が明るいならば株高に、
逆に政権が苦境に陥れば株安にと、
日経平均はもろに連動して動きましたので、
秋以降の政権運営の様子を見極めて、
「8月相場」に動きがある可能性はあります。
また、目を海外に転じるならば、
「貿易戦争」以外にもわりと大きな事柄が、
こちらも米国によって仕掛けられています。
「貿易戦争」によって習政権が苦しみ、
その指導力に陰りが出ていますが、
米国が繰り出す仕掛けは「貿易戦争」以外にも、
多岐にわたり、かつ、重いものがあります。
中国の他にも米国の標的となって、
政権や体制そのものが揺らぐ国はあり、
じりじりと危機感を強めているところですが、
これらはまだ完全には相場に反映されておらず、
逆に言えばある何かのきっかけに顕在化すれば、
株価にびっくりするような衝撃を与え、
「8月相場」を揺さぶる可能性はあるといえます。
次号メルマガ(第225号:8月12号)は本来なら、
お盆シーズンにあたるため「お休み」とするか、
ごく簡単な「短縮バージョン」にするはずですが、
お盆中にびっくりする事態にやられないためにも、
「貿易戦争」の他に気になる米国の策動について、
大きく分析をしておきたいと思います。
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