「選挙の株高」と「6月の暗雲」と。
最終幕で大波乱の恐怖がよぎった第190回国会も、
なんとか今日、無事に閉幕を迎えそうです。
野党にはまだ「死んだふり解散」を「期待」する人もいますが、
ここでまた発言を覆すのは、さすがに信用問題になります。
ようやくに「増税延期」という「玉」が出て、
米国株高と円安の追い風も得て、
日経平均は週明けから上昇を維持しています。
ここ数日の政府・与党内の足並みの乱れのためか、
「日本再興戦略」「骨太の方針」「一億総活躍プラン」など、
5月のうちにも出るとみられていた「大玉」は、
まだ、いずれも正式な閣議決定は未定ですが、
近日中には最終調整がされるのは確実です。
方向性としてはそう悪い内容ではありませんし、
そこに本質的、実質的、決定的な「政策転換」が加われば、
参院選以降も長期にわたって株高効果を発揮するかもしれません。
参院選まで3週間。「選挙の株高」というアノマリーもあり、
ここで株価が上昇しなくては「おかしい」状況ではあります。
5月のなかば、私のメルマガの「居心地のいい水準」等を参考に、
（例えば、16660円以下のゾーンで）買っていた方々は、
すでに利確をして高見の見物をしておられるか、
どこまで上昇するか「期待」に胸を膨らませておられるでしょう。
ただ、株価が上昇しなくては「おかしい」状況といっても、
あくまでそれは国内要因の話です。
いくら安倍内閣が「強運」で鳴る政権だといっても、
海外要因の大半は日本政府のコントロールの範疇外です。
無論、必ずしも「下げ要因」ばかりとは限りませんが、
6月には海外発の幾多のイベントが予定されています。
そのひとつひとつのインパクトには巨大なものがあり、
日本市場の腰を折ったり、足元を崩したりしないか、
安倍政権中枢は祈るような思いで見ていると思われます。
早速、今週末から世界が右往左往するかもしれませんが、
「6月の暗雲」が豪雨や雷雨にならないよう注視が必要です。
政府が出す「大玉」の中身や、
今週末の米国雇用統計などを見極めた上で、
次号メルマガ（第111号：6月5日発行）で先行きを分析します。
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