「円の価値を下げ、モノを売る政策だろ?」
先週の金曜日は久しぶりに大きく上昇。
一時、16000円を回復する大反発となりました。
「金曜日にはウソのように戻る」
という「いつものパターン」があることを、
私は、メルマガ第102号でも書いていましたが、
いくつかイレギュラーな攪乱要因があったものの、
金曜日は朝の寄り付き前後を「底」として、
その後、確かに「ウソのように」戻りました。
さて。問題は今日以降です。
通常は、SQを通過すると霧が晴れたように、
相場全体が落ち着きを取り戻すものです。
政府・日銀が準備する「大玉」への「期待」もあり、
本来なら上昇局面に入っても良さそうなものです。
ただ、いかんせん、日本市場はおもちゃにされており、
海外勢から好き放題に仕掛けられています。
「実需の円高」と足元の景気悪化という環境変化もあり、
為替と日経先物を中心とした仕掛けに対して、
現時点で政府・日銀にできることは限られています。
また、前号メルマガ(第103号:4月10日発行)に、
安倍政権が足元を見られている事情、
政権内部にも慎重論が広がる理由を詳しく書きましたが、
本当に「大玉」が出せるかどうかは微妙になっています。
そういえば3年前、アベノミクス開始直後に、
来日した国際機関の友人(欧州某国の出身)は、
「円の価値を下げ、モノを売る政策だろ?
それで、アベは次に何をやるんだ?」
と興味深々でヒアリングして行きました。
無論、アベノミクスの内容は通貨安だけではありません。
安倍政権はその後、資本市場と労働市場の改革に、
一定程度の評価を得る内容を打ち出したことで、
海外勢の長期的な日本株買いをもたらしましたが、
しかし、「円安だから日本株を買う」という大前提は、
世界中の投資家の基本認識にあります。
公的資金の株式市場操作には限界があります。
サミット、G20を前にして、
「通貨安競争はしない」と大見栄を切ったのはいいものの、
為替の変動が止まらなければ、日経平均も落ち着きません。
「円買い、日本株売り」という「逆アベ・トレード」が、
どの段階で一段落するか確固としたものが見いだせない限り、
まだまだ日本市場をおもちゃにしようと仕掛けてきそうです。
前号メルマガで書いたように「居心地のいい水準」そのものが、
大きく変動しているため、SQが通過したというのに、
安心ムードが広がるかどうかまだよくわからない状況です。
とりあえず、週明け一発目、今日の値動きは重要です。
為替も株もどっちに動くかで、トレンドを示すシグナルになり、
「4月相場」全体の「雰囲気」を左右する可能性が高いからです。
さて。今日はどっちに動くでしょうか。
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